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源氏物語論考

定価: 10,450 (本体 9,500 円+税)

源氏物語の構想と人物・表現と成立の諸問題を主軸として、その周辺にある平安末期物語や本院侍従・公任等の王朝歌人に関する論考を収めた斬新な分析の考察。

【著者略歴】
伊井春樹(いい はるき)
 昭和16年 愛媛県生まれ
目次を表示します。
第一章 源氏物語の構想と人物
 第一節 光源氏の栄花と運命
 第二節 高麗の相人の予言
 第三節 葵上の悲劇性―源氏物語享受の変遷にふれて―
 第四節 五節と花散里の登場の意義―「おもふさまにかしづき給ふべき人」(澪標巻)の構想と二条院から六条院造営への展開について―
 第五節 六条院の形成―二条院栄花の物語と六条院の構想―
 第六節 六条院の女楽―玉鬘十帖の成立に関連して―
 第七節 紅梅右大臣考―紅梅巻の構想論的位置づけに関連して―
第二章 源氏物語の表現と成立の諸問題
 第一節 源氏物語の引歌表現
 第二節 源氏物語の引歌―兼輔詠歌の投影―
 第三節 源氏物語はいかに書かれ流布したか
 第四節 成立や構想について未解決の課題は何か
 第五節 「くだに」と「こだに」―源氏物語における語義変遷史の一断片―
 第六節 久隈守景と『源氏物語絵巻』
第三章 平安末期物語論
 第一節 浜松中納言物語散逸部分の構想
 第二節 吉野の姫君の運命―浜松中納言物語の構想に関連して―
 第三節 浜松中納言物語の方法―唐后から吉野の姫君へ―
 第四節 「このついで」の構想―作者論と読者論のこころみ―
 第五節 いはでしのぶ物語構想論―伏見宮の姫君たちの運命をめぐって―
第四章 王朝の歌人たち
 第一節 本院侍従の宮仕えについて
 第二節 公任と為頼
 第三節 小馬命婦の晩年
 第四節 貞応二年奥書後撰和歌集の一伝本―橋本公夏筆本の伝来について―
 付節  楽翁と『平家物語下絵小図』
あとがき
資料(『源氏物語絵巻』『平家物語下絵小図』)
著者伊井春樹 著
発行年月日1981年06月30日
頁数422頁
判型 A5
ISBNコード978-4-7599-0552-6