近代日本文芸の研究
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序
序説
近代後期の文芸思潮
第一章 徳富蘆花の文芸とキリスト教
第一節 精神形成の基盤
一 徳富一族と蘆花
二 時代精神とキリスト教
第二節 キリスト教精神と『春信』
一 『春信』扉の聖書の言葉
二 イエスの復活と『春信』
三 蘆花における復活の意識と体験
第三節 『春信』と聖書
一 平和の君
二 空の鳥・野の百合
三 聖餐と活ける水
四 聖書より引用例二十
第四節 アダムとイヴの世界
一 アダムとイヴの誕生
二 生命の交替
三 幻想の世界
四 原始自然への回帰
第二章 倉田百三の文芸および思想とキリスト教
第一節 人間と思想精神
一 人間形成の基盤
二 『出家とその弟子』完成期
三 晩年と生涯の代表作
第二節 『出家とその弟子』の世界
一 そのモチーフと問題点
二 序曲の構想と黙示文芸
三 キリスト教思想および聖書的表現
四 その他のキリスト教語
(一)愛
(二)罪
(三)裁き
(四)祈り
(五)とりなし
第三節 『愛と認識との出発』の分析的考察
一 出版の意義
二 第一―第五論文
(一)「憧憬」
(二)「生命の認識的努力」
(三)「異性の内に自己を見出さんとする心」
(四)「自然児として生きよ」
(五)「恋を失うた者の歩む道」
三 第六―第九論文
(一)「隣人としての愛」
(二)「隠遁(二点しんにょう)の心持について」
(三)「愛の二つの機能」
(四)「過失」
四 第十―第十五論文
(一)「善くならうとする祈り」
(二)「他人に働きかける心持の根拠について」
(三)「本道と外道」
(四)「地上の男女」
(五)「文壇への批難」
(六)「人と人との従属」
五 第十六―第十七論文
(一)「『出家とその弟子』の上演について」
(二)「千手観音の画像を見て」
第三章 武者小路実篤の文芸とキリスト教
第一節 トルストイズムの変容
一 トルストイズム
二 受容の様相
第二節 『幸福者』の世界
一 『幸福者』の文芸構造
二 『幸福者』とキリスト教
第三節 『耶蘇』の世界
一 『耶蘇』の背景
二 『耶蘇』の基本構造
三 『耶蘇』の文芸的要件
第四章 川端康成の文芸
第一節 『雪国』
一 『雪国』の成立と構成
二 『雪国』の背景とその意義
三 『雪国』の人物とその美
四 『雪国』の表現
第二節 『禽獣』
一 『禽獣』の周辺
二 『禽獣』の文芸的構造
三 『禽獣』の文芸性
第三節 「掌の小説」
一 「掌の小説」序説
二 「掌の小説」の文芸構造
三 掌編『有難う』の文芸性
跋