博士論文・心理学・教育学など書籍・学術出版社|(株)風間書房

源氏物語の文芸学

源氏物語の文芸学

定価: 4,950 (本体 4,500 円+税)
源氏物語の本質の探究である文芸美を中心に、紫式部が人生や自然にふれて生じた感情を、真実の表現にいかに思索し創造したかを、みがかれた言語の中より論及。

【この書籍は現在品切です。重版は未定です。(2011.11.10)】

【著者略歴】
仲田庸幸(なかた つねゆき)
愛媛大学教授を経て現在安田女子大学教授
文学博士

【主な著書】
『源氏物語の文芸的研究』(風間書房)
『平安朝文学の文芸的研究』(風間書房)
目次を表示します。
緒言
第一章 源氏物語における美の世界の造立
 一 芸術と文芸学
 二 「もののあはれ」と対立認識
 三 創造力と感動及び観照
 四 みがかれた言語と表現の機微
第二章 源氏物語の世界構造
 一 女の世界の二面―物語美への憧憬と自己疎外からの彷徨
 二 孤独と「あはれ」
 三 源氏物語の世界構造の特殊性と一般性
 (一)時代と風土
 (二)国民的文芸と世界的文芸
第三章 源氏物語の貴族性と庶民性
 一 貴族及び庶民の歴史性と社会性
 二 源氏物語の貴族性
 三 源氏物語の庶民性
 四 紫式部の貴族及び庶民観
第四章 紫式部の人間観と文芸観
 一 文芸の基底としての生命と生活
 二 人間の葛藤と文芸
 三 外観の文芸と内攻の文芸
 四 此岸及び彼岸と文芸
第五章 源氏物語の人間性と「私の世界」及び「女の世界」
 一 女の世界の発見と「私」の世界の開眼
 二 仮名文字の創始と女性の自我
 三 物語の極盛と理想及び虚構
 四 源氏物語の「『私』の世界」と「女の世界」
第六章 紫式部の「こころばへ」観と玉鬘の「こころばへ」の文芸性
 一 紫式部の「こころばへ」観
 (一)雨夜の品定め十二類の女性の「こころばへ」
 (二)藤壺と女三の宮と浮舟の「こころばへ」
 二 玉鬘の環境的条件(数奇な運命)と「こころばへ」
 (一)玉鬘の数奇な運命と「こころばへ」
 (二)囲繞する男性達の思慕の情と玉鬘の「こころばへ」
第七章 源氏物語の恋愛と無常
 一 浪漫性及び感傷性と源氏物語
 二 恋愛の自然性と性欲起源説
 三 恋愛と妻
 四 恋愛と無常
第八章 源氏物語の道心と文芸学
 一 無常感と道心
 二 紫式部の苦悩と道心
 三 源氏物語の「もののあはれ」と矛盾
 四 源氏物語の道心と文芸学
第九章 源氏物語の僧尼化の文芸的意義
 一 源氏物語の仏教的地盤と僧尼寺庵化
 二 登場人物の憂愁と僧尼化
 三 僧尼化の文芸的意義
第一〇章 源氏物語の悲劇性の文芸的意義
 一 性格的悲劇
 二 境遇的悲劇
 三 運命的悲劇
 (一)先天的運命悲劇
 (二)偶発的運命悲劇
第一一章 浮舟登場の文芸的意義
 一 浮舟登場の構想
 二 浮舟登場に見る感動と観照
 三 浮舟における生死の問題
 四 浮舟と横川の僧都
第一二章 源氏物語における「もののあはれ」と浄土
 一 「もののあはれ」と文芸性
 (一)「もののあはれ」と浪漫性
 (二)「もののあはれ」と写実性
 (三)「もののあはれ」と倫理性
 (四)「もののあはれ」と文芸性
 二 浄土と文芸性
 (一)「もののあはれ」と浄土
 (二)浄土と往生要集
 (三)此岸の浄土と彼岸の浄土
 (四)「もののあはれ」及び浄土と文芸性
第一三章 源氏物語の文芸思想
 一 対象
 二 作者の文芸観
 三 みがかれたる言語による形象化
 四 美の生活化と理念化
第一四章 竹取物語の文芸性
 一 伝奇性と浪漫性
 二 貴族性と庶民性
 三 性格描写と美化
第一五章 伊勢物語の文芸的意義
 一 伊勢物語成立の謎と歌物語創始
 (甲)伊勢物語成立の謎 
 (乙)歌物語の創始
 二 伊勢物語の浪漫性と恋愛の無常感
 (丙)浪漫性
 (丁)恋愛の無常感
一 人名索引
二 書名・論文名索引 
申し訳ございませんが、只今品切れ中です。
著者仲田庸幸 著
発行年月日1972年08月15日
頁数554頁
判型 A5
ISBNコード978-4-7599-0393-5