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日本書紀成立の研究 増補版

日本書紀成立の研究 増補版

定価: 17,600 (本体 16,000 円+税)
和銅日本紀が実在したことを論証し、日本書紀の研究に前人未踏の領域を開拓した旧著に、好太王碑文に関する新説、文献学方法論の論文を加えた創見に満ちた労作。

【著者紹介】
友田吉之助(ともだ きちのすけ)
島根大学名誉教授
島根医科大学名誉教授
文学博士
目次を表示します。

序説 研究の範囲と方法
  一 研究の範囲
  二 研究の方法
第一章 和銅日本紀の研究史
  一 江戸時代の研究
  二 明治以降の研究
第二章 日本書紀後世改刪説の再検討
  一 藤原長良裏書本と延喜写本
  二 天慶竟宴和歌
  三 奥義抄と天武紀
  四 万葉集左注
第三章 和銅五年上奏日本紀の存在について
第四章 旧日本紀の逸文
  一 奥義抄・和歌童蒙抄
  二 袖中抄
  三 詞林采葉抄・河海抄
  四 倭姫命世記・神宮記・二十二社註式
  五 政事要略・明文抄
  六 日本書紀本文の矛盾
第五章 弘仁私記と旧日本紀
  一 弘仁私記
  (一)弘仁講書の年代
  (二)弘仁私記序
  (三)弘仁私記
  二 養老私記と弘仁私記との関係
  三 弘仁私記と旧日本紀との関係
  四 旧日本紀の表現形式
  五 旧日本紀の叙述内容
  六 新撰姓氏録と旧日本紀
  七 弘仁講書と旧日本紀
第六章 続日本紀の年代学的研究
  一 日唐年代の対比
  二 持統上皇の崩年月日
  三 続日本紀の記述内容の年代的矛盾
  (一)吉備真備の享年
  (二)和銅二年六月の官符
  (三)国分寺建立発願の詔
  四 続日本紀の編纂過程
  五 異種紀年法の性格
第七章 日本書紀の年代学的研究
  一 旧日本紀の暦日
  二 一年引き下げられた干支紀年法
  (一)万葉集左注の日本紀
  (二)先代旧事本紀
  (三)扶桑略記・帝王編年記
  (四)続日本紀に内在する紀年法
  (五)金石文
  (六)日本書紀本文の分析
  三 疑われる年代と一年引き下げられた干支紀年法
  四 ★(せんぎょく)暦紀年法
  五 ★(せんぎょく)暦紀年法と旧日本紀
第八章 奈良時代における四分暦の存在について
  一 異暦の存在について
  二 四分暦の存在について
  三 奈良時代の四分暦と唐代の四分暦
  四 奈良時代の四分暦の性格
第九章 奈良時代の紀年法と中国の紀年法
  一 二年引き上げられた紀年法
  二 二年引き上げられた紀年法と暦法
  三 中国における二年引き上げられた紀年法と奈良時代の紀年法
第十章 神武天皇元年の研究
  一 甲寅元年説の資料
  二 神武紀の本文批判
  三 辛酉元年と甲寅元年
  四 神武天皇元年が移動された痕跡
第十一章 豊受大神と旧日本紀
  一 豊受大神の奉遷と現存日本書紀
  二 興登魂命と旧日本紀
  三 豊受大神と浦島子
  四 豊受大神の神性
  五 新旧両日本紀の性格と豊受大神
第十二章 天武紀の改刪と旧日本紀
  一 弘文天皇の即位問題
  二 天武天皇元年移動の問題
第十三章 和銅日本紀の叙述範囲と撰進年代
  一 旧日本紀の叙述範囲
  二 和銅日本紀の撰進年代
  三 和銅日本紀の撰進年代と古事記
第十四章 和銅日本紀と仮名日本紀
  一 学説史の回顧
  二 和銅日本紀と仮名日本紀
第十五章 和銅日本紀と養老日本紀
  一 和銅日本紀と養老日本紀
  二 天智系的と天武系的
  三 天の原理と地の原理
  四 中国傾倒的と日本的
結語 
附録 月朔干支表
あとがき

増補篇
第一章 二年引き上げられた干支紀年法の源流
  一 日本の資料
  二 中国の資料とその性格
  三 インドの木星紀年法と中国の干支紀年法
第二章 好太王碑文と★(せんぎょく)暦紀年法
  一 好太王碑文の干支紀年法
  二 ★(せんぎょく)暦紀年法
第三章 文献批判学における常識的論理と弁証法論理
  一 形式論理と常識的論理と弁証法論理
  二 校訂と弁証法論理
  三 逸文の探索と弁証法論理
  四 同時代史料の史料的価値と弁証法論理
  五 偽撰書の史料的価値と弁証法論理
増補版あとがき
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著者友田吉之助 著
発行年月日1969年02月28日
頁数828頁
判型 A5
ISBNコード978-4-7599-0317-1