古典期ドイツ文学襍記
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序文
第1章 ウィンケルマンとフランス古典主義
Ⅰ フランス古典主義文学の影響
1 フランス文化精神の覇権とドイツの天才たち
2 グロルマン夫人体験
3 エーゼル体験
4 ロンギノスの「崇高論」,ボゥローの「詩法」とウィンケルマン
Ⅱ フランス純正古典派とウィンケルマンの美学的一致
1 フランス古典派における「偉大」「優美」「単純」への根本的思考
2 「場所の単一」論と「静けさ」への志向
3 古代崇拝と自然観
4 ウィンケルマンにおける形式への意志と無定形嫌悪
Ⅲ ウィンケルマンにおけるラ・ブリュイェールの受容
参考文献
第2章 「ファウスト」結句考
Ⅰ 「ファウスト」結句の語釈
1 Gleichnisとは何か?
2 nurとは何か?
3 Alles Vergae(アーウムラウト)nglicheとは何か?
Ⅱ 「ファウスト」結句成立の比較文学的考察
Ⅲ 諸家の「ファウスト」結句観
Ⅳ ゲーテ自身の語法
Ⅴ 「ファウスト」結句と「出家と其弟子」
参考文献
第3章 「親和力」と「新エロイーズ」
Ⅰ ルソーのゲーテへの影響の再検討
1 ルソー理解の不足
2 mystificateurゲーテ
3 ゲーテの無意識界に住んだルソー
Ⅱ ゲーテ的湊合と「親和力」の西方性
1 湊合性の自覚
2 「親和力」の西方性
Ⅲ 「新エロイーズ」「親和力」に共通のモチーフ
1 親和力
2 二組男女同居
3 子どもの水中落下
4 絶食衰弱死
5 瀕死の恋女の長広舌
6 農地経営,造園造庭の描写
7 結婚神聖の強調
8 胸にかける小画像
9 絶望の旅路と旅中の愛人への思慕
10 比翼塚
参考文献
第4章 ゲーテとヴォルテール
Ⅰ 貴族主義
Ⅱ 快楽主義
Ⅲ 生きのよさ
Ⅳ 多面性
Ⅴ 中庸
Ⅵ 古典主義
Ⅶ 非宗教性
参考文献
第5章 三単一則についての一視点
Ⅰ 三単一則についての一視点
1 三単一則批判と古典劇鑑賞
2 沙翁の三つの三単一劇のもつ意味
3 沙翁劇と古典劇との関係
4 現代における三単一則への敬意
5 les trois unite(eにアクサンテギュ)sの訳語
6 最近の三単一則論
Ⅱ 三単一則の美学的意味づけの試み
1 単純美
2 集中美
3 非情美
4 唯心美
5 静寂美
6 対照美
7 律動美
8 荘厳美
9 夢幻美
参考文献
余録Ⅰ トーマス・マンにおけるヴォルテール
Ⅱ ジャン・ジャック・ルソーのナルシズムについて
Ⅲ 批評家アミエルとそのゲーテ像