博士論文・心理学・教育学など書籍・学術出版社|(株)風間書房

  • 残部僅少

中古私家集の研究

伊勢・経信・俊頼の集

定価: 13,200 (本体 12,000 円+税)

伊勢・経信・俊頼の三集の研究を通して中古の私家集全体を綜合把握しながら、中古家集の特質を資料的観点と作品的文学史的観点との二方面から体系づけて論考。
目次を表示します。
凡例
第一部 中古私家集論序説
 はしがき
 第一章 「家の集」と「私家集」と
  第一節 「家の集」とは何か
  第二節 「私家集」の名称の成立をめぐって
 第二章 研究史展望と中古私家集研究の二方面
  第一節 研究史展望
  第二節 中古私家集研究の二方面
   (1)資料的観点
   (2)作品的文学史的観点
 第三章 中古私家集の諸相から―現段階における識別の問題―
  第一節 源泉的家集と抄出家集
  第二節 別集と異本
  第三節 私家集の原型と変移
   (1)増補
   (2)分離・混入
 第四章 中古私家集の中に見る伊勢集・経信集・散木集の研究
   (1)伊勢集の場合
   (2)経信集の場合
   (3)散木奇歌集の場合
第二部 伊勢集の研究
 第一章 三系統諸本の分類
  第一節 西本願寺本系統
  第二節 類従本系統
  第三節 歌仙家集本系統
   (イ)「山風はふけど」の歌で終る本
   (ロ)「卯の花の」の歌で終る本
   (ハ)「夕されば」の歌で終る本
 第二章 三系統をめぐる考察
  第一節 三系統本異同の実態
  第二節 三系統はいかにして発生したか
  第三節 混入部の提唱と源氏物語空蝉巻尾の歌について
  第四節 類従本・歌仙本系統に於ける意識的工作
  第五節 西本願寺本の性格
  第六節 醍醐寺五重塔初層天井板落書中の一首と伊勢集
 第三章 成立時期をめぐる考察
  第一節 古今集と伊勢集
  第二節 後撰集と伊勢集
  第三節 伊勢集とその増補部
  附 古今和歌六帖と伊勢集
 第四章 伊勢集の位相―歌物語的性格と家集的性格と―
  第一節 冒頭部分の歌物語的性格
  第二節 冒頭部分における非物語化の残存
  第三節 冒頭歌物語の非独立性
  第四節 冒頭物語の安法法師作者説について
  第五節 家集的部分の性格
  まとめ
  ×××
 第五章 歌物語化の風潮と伊勢集
  第一節 歌物語化の時代
  第二節 歌物語的家集と伊勢集
  まとめ
第三部 経信集の研究
 第一章 諸本
  第一節 流布本系統
  第二節 古本系統二種
 第二章 流布本系と古本系二本との比較考察―古本の価値―
  第一節 所収歌による検討
  第二節 詞書による検討
  第三節 流布本の配材
  第四節 古本系統甲乙二本の資料的価値
 第三章 古本系統二種の成立について
 第四章 古本二種の編成のあり方について
  第一節 二集の相違
  第二節 四季歌の構成における二集の相違
  第三節 歌合歌に対する二集の相違
  第四節 祝の部における二集の相違
  第五節 恋の部における二集の相違
  第六節 詞書にみられる二集の特徴
  まとめ
 おわりに
第四部 散木奇歌集の研究
 第一章 諸本
  第一節 刊本
  第二節 写本
  第三節 他書
 第二章 諸本の系統
 第三章 主要問題の考察
  第一節 集名
  第二節 部立名
  第三節 総歌数
  第四節 撰者及び成立期
 第四章 「散木集註」・「田上集」について
  第一節 散木集註
  第二節 田上集
 第五章 俊頼の和歌
  第一節 作風
  第二節 俊頼の新風和歌と万葉集
  第三節 作風の推移
  第四節 用語
 第六章 俊頼の歌論
  第一節 好忠・経信の立場と俊頼の自覚
  第二節 俊頼・基俊の新旧歌論の対立
  第三節 「めづらしさ」への希求と「をかし」・「心あり」
  第四節 詞に対する俊頼の見解
  第五節 歌病観その他
 第七章 散木集の編撰をめぐって
  第一節 家集自撰の動機と散木集の場合
  第二節 中古諸家集編成の展望
  第三節 散木集編撰の特質とその意義
   (1)歌員構成の苦心と散木集の重出歌
   (2)集の公的性格と創意
   (3)「悲歎部」と「恨躬恥運雑歌百首」との意味するもの
  第四節 俊頼と連歌
   (1)俊頼以前の連歌と俊頼
   (2)当時の連歌
   (3)俊頼の新風と連歌
  まとめ
「伊勢」年譜
「経信」年譜
「俊頼」年譜
本書各章各節と既発表・未発表の関係
後記
索引
 人名索引
 書名索引
著者関根慶子 著
発行年月日1967年03月31日
頁数598頁
判型 A5
ISBNコード978-4-7599-0275-4