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筑紫語学論叢 II

日本語史と方言

定価: 18,700 (本体 17,000 円+税)

「日本語史と方言」というテーマのもと、音韻・表記、文法、語彙、文献、方言などについてまとめた、迫野虔徳先生の退官と筑紫国語学談話会25周年記念の論文集。

【執筆者一覧】
早田輝洋/前田富祺/山口佳紀/柳田征司/鈴木丹士郎/迫野虔徳/佐野 宏/江口泰生/高山倫明/奥村和子/矢野 準/堀畑正臣/山下和弘/荻野千砂子/青木博史/辛島美絵/山本秀人/前田桂子/播磨桂子/新野直哉/林 慧君/田籠 博/藤本憲信/山県 浩/岡島昭浩/坂本浩一/杉村孝夫/﨑村弘文/高橋敬一/久保智之/木部暢子 
目次を表示します。
上代日本語母音調和覚書(早田輝洋)
“たまげる” と “たまぎる”(前田富祺)
「夜の衣を返してぞ着る」の意味―『古今集』五五四番歌考―(山口佳紀)
高野山宝寿院蔵『蒙求抄』について(柳田征司)
時刻名の転義用法(鈴木丹士郎)
『交隣須知』の成立存疑(迫野虔徳)


1 音韻・表記
萬葉集における非単独母音性の字余りの性格―A群とB群の関わりから―(佐野宏)
鎌倉時代擬音擬態語と特殊拍(江口泰生)
四つ仮名と前鼻音(高山倫明)
近松浄瑠璃におけるハ行四段動詞音便形について―時代物と世話物の言葉―(奥村和子)
藍庭晋瓶(晋米)浄書 草双紙類の仮名遣の実態
 ―『敵討余世波善津多』及び『正本製 五編 難波家土産』―(矢野準)

2 文法
「(さ)せらる」(尊敬)の成立をめぐつて(堀畑正臣)
タリからテアルヘ(山下和弘)
クダサルの人称制約の成立に関して(荻野千砂子)
原因主語他動文の歴史(青木博史)

3 語彙
「けしき」をめぐつて(二)―古代の「気色」の特色―(辛島美絵)
真福寺本将門記における「合戦(カフセン)ス」と「合戦(アヒタタカ)フ」(山本秀人)
「いいかげん」の意味・用法の変遷(前田桂子)
「よほど」の使用条件の変化(播磨桂子)
“返り討ち”の意味変化について(新野直哉)
外来語成分の造語をめぐつて―《気づかない意味変化》の一例として―(林慧君)

4 文献
『物類称呼』巻二「動物」の典拠について(田籠博)
肥後近世文献に見る方言―『嶋屋日記』と『上田宜珍日記』―(藤本憲信)
江戸語資料としての『はまおき』(山県浩)
『俚言集覧』『増補俚言集覧』における『今昔物語』からの引用について(岡島昭浩)
明治期対訳辞書『英語節用集』所載カタカナ表記英語語形をめぐつて
 ー『薩摩辞書』との比較対照調査報告―(坂本浩一)

5 方言
九州方言の可能形式「キル」について―外的条件可能を表す「キル」―(木部暢子)
福岡方言と朝鮮語釜山方言の疑問詞疑問文の音調(久保智之)
対馬方言の敬語―『交隣須知』を資料にして―(高橋敬一)
沖縄首里方言における複合名詞音調規則について(﨑村弘文)
来間島方言の格助詞(杉村孝夫)

著者筑紫国語学談話会 編
発行年月日2006年05月15日
頁数612頁
判型 A5
ISBNコード978-4-7599-1575-4