死刑囚たちの「歴史」
アルベール・カミュ『反抗的人間』をめぐって
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序 論
第1章 不条理とアンディフェランス―ゼロポイントとしての『異邦人』―
『異邦人』と「明晰な視力をもった無関心」
「不条理」の三部作を結びつけるもの
「明晰な視力をもった無関心」の思想史上の位置
差異を消去された空間
差異を消去された時間
価値的因果関係
テクストに織り込まれる因果関係
裁判すなわち差異の算出
『異邦人』と歴史
「ゼロポイント」としての死刑囚
第2章 不条理・殺人・レジスタンス―『ドイツ人の友への手紙』から『反抗的人間』へ―
レジスタンスへの参加と『ドイツ人の友への手紙』
「ドイツ人」の表象―「友」か「敵」か
「何もしていない」のに殺される子供
「人間」とその「正義」
『反抗的人間』に於けるナチズムとファシズム
自己批判としてのニーチェ批判
ニーチェとマルクスの位置
第3章 正義と殺人―エピュラシオンをめぐる論争と『反抗的人間』―
「純粋にする=粛清する★(eに´)purer」の一語
エピュラシオンをめぐる論争
『コンバ』紙1944年10月25日号
ブラジヤックの銃殺と「犠牲者も否、死刑執行人も否」
共和国を「純粋」にしようとするサン=ジュスト
「正義」と「恩寵」の闘争としての近代史
第4章 未来と殺人―コミュニストたちの裁判と『反抗的人間』―
ブハーリンをめぐる二つのエッセイ
ブハーリン裁判と『ヒューマニズムとテロル』
哲学者によるブハーリンの行動の解釈
モスクワ裁判の反復としての東欧のコミュニスト裁判
メルロ=ポンティに対する反駁
カミュによるコミュニストたちの行動の解釈
ブハーリンの遺書
補 論 歴史的契機としての処刑
ルイ16世の処刑
サン=ジュストの処刑
ロシア・テロリストたちの処刑
結 論
註
書誌
あとがき