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日本文法探究 下巻

定価: 21,450 (本体 19,500 円+税)

言語表現を対象の表現面(叙述)と心意の表現面(陳述)との二階層を成すものと見、著者はこの見地から日本文法の新しい体系〈意識文法〉の樹立を企図する。

【著者略歴】
桑田 明(くわだ あきら)
 大正八年香川県に生れた。
 昭和二十一年東京文理大文学科卒業。以後香川県下公立高校に奉職。
 現在県立高松高校教諭。

※略歴は刊行当時のものです※
目次を表示します。
下巻開始に先立って ―凡例解説―
第三編 叙述と陳述(下)
 第一章 活用の意味
 第二章 事における意味組成の分析―いわゆる助動詞の意味―
  Ⅰ 事の意味内容の文出ということをめぐって
  Ⅱ 用言的意味(一)
  Ⅲ 用言的意味(二)
  Ⅳ 用言的意味(三)
  Ⅴ 事本的意味(一)
   一 「ぬ」「つ」についての従来の諸説の難点
   二 アスペクトの助動詞としての「ぬ」「つ」「たり」「り」
   三 「ぬ」「つ」「たり」「り」の意味
   四 態勢的意味
   五 判事的意味
  Ⅵ 事本的意味(二)
   一 証事的意味
   二 実事的意味
  Ⅶ 全事的意味
 第三章 副詞弁
   一 副詞の本質
   二 用言副詞(一)
   三 用言副詞(二)(三)
   四 事本副詞
   五 二種の格関係
   六 再び事本副詞
   七 全事副詞
   八 陳述副詞
   九 問題となる副詞の検討
 第四章 素語分類
 第五章 直義語法
 第六章 待遇語法
  Ⅰ 「申したまふ」考
   一
   二
   三 
   四
   五
   六
   七
   八
  Ⅱ 地位表現・敬軽表現・荘重表現―待遇語法の改編―
   一 地位表現
   二 敬軽表現
   三 地位表現と敬軽表現
   四 荘重表現と敬軽表現
  Ⅲ 枕草子「ふみことばなめき人こそ」の段の解釈
   一 解釈上の問題点
   二 親近者対象の敬奉語法
   三 問題点の解明(一)
   四 問題点の解明(二)
   五 問題点の解明(三)
第四編 句・文・文章
 第一章 句・文・行文法
  Ⅰ 句
  Ⅱ 文の成立
   一 文認定のめやす
   二 文成立の条件・決め手
  Ⅲ 行文法
 第二章 文章と文章構成法
  Ⅰ 文章の定義
  Ⅱ 文章要義と文章型
   一 文章要義
   二 文章型
  Ⅲ 文章における段落構成
   A 文章の構成原理
   B 段落の設定
   C 文章型と段落構成
 第三章 切字の文法的機能
   一 
   二
   三
第五編 文章趣致 文学と文法との間―文章美の国語学的探究
 はじめに
 第一章 歌詞について
   一 日本語のリズム
   二 五七調から七五調へ
   三 五七調の本質
   四 古代短歌のリズム(一)
   五 古代短歌のリズム(二)
   六 七五調
   補註1 「かへる山」の歌の解釈
   補註2 相違表現
 第二章 「すがた」の意味
   一 「さま」の意味(一)
   二 「さま」の意味(二)
   三 「すがた」の意味
   四 俊成以前の歌合判詞の「すがた」
   五 俊成の「すがた」
   六 俊成以後の「すがた」
   七 連歌論・俳論の「すがた」(付)能楽論の「風姿」
 第三章 「しほり」の意味
   一 「湿る」と「絞る」
   二 「八塩折」をめぐって
   三 「責メ立テル」意味の「しほる」
   四 連歌論・能楽論の「しほる(下二)」
   五 蕉風俳論の「しほり」
 第四章 文章趣致
   一 文章趣致の位置づけ
   二 心の高さと表現の深さ
   三 心・姿・詞・のあり方
   四 対象感覚と言語感覚
   五 文章風趣と文章風体
   六 作品鑑賞例三題
     甃のうへ
     続山峡小記
     茶碗のこころ
   七 幻想表現について
 上巻補正
  1 実存性と徴の意味
  2 描映的場面
  3 当格について
  4 体自者および或場合の体関者のあらわす対象
  5 態者
  6 堵立と並対立
  7 題
  8 輩立前提
  9 形容詞語古活用について
  10 「○○の」の形の理由前提
  11 「何するの何」の形
  12 係り結びの心意前進について
  13 「い」の用例と機能についての補正
  14 連俳や短歌における情思の波動
 下巻補説
  1 「かつ」「かつがつ」再考
  2 転接・提説転説関係
 後記
 用語索引
 釈詞索引
著者桑田明 著
発行年月日1978年01月31日
頁数1026頁
判型 A5
ISBNコード978-4-7599-0483-3