博士論文・心理学・教育学など書籍・学術出版社|(株)風間書房

働く女性の介護生活

在宅介護者の支援へのアプローチ

定価: 4,180 (本体 3,800 円+税)

老親介護に関する日本古来の価値観に対し「時代が変わった」という認識のもと自己実現してゆく女性の姿をグラウンデットセオリー・アプローチにより解明した。

【著者略歴】
橋爪 祐美(はしづめ ゆみ)
1984年 金沢大学医療技術短期大学部看護学科入学
1987年 石川県立総合看護専門学校保健学科入学
1988年 中村病院保健師
1991年 聖路加看護大学3年次編入学
1993年 東京大学大学院医学系研究科修士課程保健学専攻入学
1995年 東京大学大学院医学系研究科健康科学看護学専攻後期博士課程入学
1996年 米国ワシントン大学看護学部博士課程研究機関委託留学
1998年 東京大学大学院医学系研究科健康科学看護学専攻後期博士課程単位修得退学
1998年 金沢大学医学部保健学科看護学専攻地域看護学助手
2000年 石川県立看護大学地域看護学講師
2004年 筑波大学大学院人間総合科学研究科高齢者看護学助教授
現在に至る
※略歴は刊行当時のものです※
目次を表示します。
第1章 緒論
 1.働く女性と老親介護に関する研究の意義と問題の所在
 2.本研究の目的と構成
第2章 要介護高齢者の介護者に関する研究史
 1.介護者研究の変遷
 2.介護者の実態および働く介護者の実態に関する研究
 3.介護の概念化・理論化に関する研究
  1)介護の否定的側面に関する研究
  2)介護の肯定的側面に関する研究
  3)介護者の生活ならびに介護体験に関する研究
 4.介護者支援プログラムの開発に関する研究
 5.まとめ
第3章 研究方法
 1.グラウンデット・セオリー・アプローチの哲学的背景
   および選定した理由
 2.研究デザイン
 3.調査対象の選定
 4.調査内容と倫理的配慮
 5.データ分析の進め方(表2)
 6.分析結果の信頼性と妥当性の検証と評価
第4章 結果
 第1節 オープン・コーディングによって得られた主要な概念と
     二つのプロセス
 1.概要
  1)概念
  2)介護者になるプロセスと介護量変遷のプロセス
 2.概念
  1)規範 (表3)
  2)変化 (表4)
  3)戦略 (表5)
  4)ストレス状態(表6)
  5)自己実現(表7)
 3.介護量変遷に関する二つのプロセス
  1)介護者になるプロセス(図表1)
  2)介護量増減のプロセス(図1、2)
 第2節 軸足コーディング
 1.オープン・コーディングから軸足コーディングへの移行の概略
  1) “規範”の概念と“介護者になるプロセス”の統合
     (表2-2、表3、表8)
  2) “変化”および“戦略”の概念と“介護量増減のプロセス”の統合     (表2-2、表4~表8)
 第3節 選択コーディングおよび働く女性の介護生活に関する理論
 1.ストーリー・ライン(表2-3、表8)
 2.6つの段階、22のカテゴリーと58のプロパティ(表8)
  1)規範に沿う
  2)手を緩める
  3)時代の変化に理由づける
  4)抑圧された感情を抱く
  5)解放する
  6)獲得する
第5章 考察
 1.介護者の規範意識と抑圧へのメカニズム
 2.抑圧された感情の解放と健康的なライフスタイルの確保
 3.介護者の対処行動と現代日本人女性の新たな特性
 4.介護者を支える中心的な存在である夫
 5.介護者と老親の健康的な関係づくりと男女共同参画社会に向けて
 6.本研究の限界と今後の研究課題
  1)調査対象の限界とインタビュー実施時期に関連した限界
  2)今後の研究課題
第6章 総括
引用文献
あとがき
索引
著者橋爪祐美 著
発行年月日2005年02月28日
頁数182頁
判型 A5
ISBNコード978-4-7599-1477-1