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音楽的経験における意味生成を原理とした小学校音楽科授業構成の研究

定価: 11,000 (本体 10,000 円+税)
小学校における音楽授業の分析を通して、意味生成を原理とした小学校音楽科の授業構成はどうあるべきか、新しい音楽科の授業像を具体的に提案した意欲作。

【著者略歴】
齊藤百合子(さいとう ゆりこ)
1997年 大阪教育大学教育学部卒業
1999年 大阪教育大学大学院教育学研究科音楽教育専攻修了
2010年 兵庫教育大学大学院連合学校教育学研究科より博士(学校教育学)
現在 京都教育大学准教授
専門は音楽教育学、とくに音楽科の授業論。
目次を表示します。
序 論 本研究の目的と方法
  1 問題の所在
  2 研究の目的
  3 研究の方法
  4 先行研究
  5 用語の定義
 序論の注
第Ⅰ部 音楽的経験における意味生成に関する基礎理論
第1章 デューイの経験論における意味生成に関する関連研究の概観
 第1節 デューイの経験論における意味生成に関する関連研究
  1 関連研究にみるデューイの経験論における意味生成の特徴
  2 関連研究にみる意味生成と状況および質との関係
  3 関連研究にみる意味生成の過程
  4 関連研究にみる意味(meaning)の二重構造
  5 まとめ
 第2節 デューイの芸術論における質に関する関連研究
  1 関連研究にみる芸術表現内容としての質
  2 関連研究にみる芸術表現活動における質の範囲
  3 まとめ
 第3節 第1章の概括
 第1章の注
第2章 デューイの経験論にみる経験の構造
 第1節 経験の構造
  1 経験の本質
  2 経験の能動的要素としての人間の生物学的習性に基づく行動
  3 意味に対する応答
  4 意図的な行動
  5 経験の意味の増加としての教育
 第2節 経験における状況と質
  1 相互作用が作り出す状況
  2 状況に浸透する質
 第3節 デューイの経験論にみる経験の構造
 第2章の注
第3章 デューイの経験論にみる意味生成の構造
 第1節 デューイの経験論にみる意味生成の基盤
  1 意味生成の基盤としての相互作用
  2 相互作用が作り出す状況に浸透する質 
 第2節 デューイの経験論にみる意味生成の過程
  1 識別としての感性(sensitivity)の働き
  2 感じ(feeling)の受容
  3 質の識別(descrimination)
  4 質の識別方法
  5 意味(meaning)の二重構造
 第3節 デューイの経験論にみる意味生成の構造
 第3章の注
第Ⅰ部のまとめ
  1 デューイの経験論にみる経験の構造
  2 デューイの経験論にみる意味生成の構造
  3 意味生成に関する基礎理論
  4 音楽的経験における意味生成の構造を捉えるための視点
第Ⅱ部 小学校音楽科の授業実践事例にみる意味生成の構造
序 章 実践研究の目的と方法
 第1節 実践研究の目的
 第2節 分析の対象
  1 分析対象となる実践事例
  2 小学校低学年期における音楽的発達の特徴
 第3節 音楽的経験における意味生成の成立条件
  1 音楽的経験における意味生成の成立条件
  2 音楽的経験における意味生成の成立条件を満たす基準例
  3 音楽的経験における意味生成の成立条件を満たす場面の抽出方法
 第4節 分析の視点および分析の手順
  1 分析の視点
  2 分析の手順
 第5節 分析の資料
 序章の注
第1章 「トガトン①」の実践事例にみる意味生成の構造
 第1節 実践事例の概要
  1 授業の概要
  2 抽出場面
 第2節 【場面1】の分析
  1 場面の状況
  2 意味生成の過程
  3 意味生成の促進要因
 第3節 【場面2】の分析
  1 場面の状況
  2 意味生成の過程
  3 意味生成の促進要因
 第4節 【場面3】の分析
  1 場面の状況
  2 意味生成の過程
  3 意味生成の促進要因
 第5節 [事例1]にみる意味生成の構造
 第1章の注
第2章 「トガトン②」の実践事例にみる意味生成の構造
 第1節 実践事例の概要
  1 授業の概要
  2 抽出場所
 第2節 【場面1】の分析
  1 場面の状況
  2 意味生成の過程
  3 意味生成の促進要因
 第3節 【場面2】の分析
  1 場面の状況
  2 意味生成の過程
  3 意味生成の促進要因
 第4節 [事例2]にみる意味生成の構造
第3章 「ややこしや」の実践事例にみる意味生成の構造
 第1節 実践事例の概要
  1 授業の概要
  2 抽出場面
 第2節 【場面1】の分析
  1 場面の状況
  2 意味生成の過程
  3 意味生成の促進要因
 第3節 【場面2】の分析
  1 場面の状況
  2 意味生成の過程
  3 意味生成の促進要因
 第4節 [事例3]にみる意味生成の構造
 第3章の注
第4章 「シンコペーティッド・クロック」の実践事例にみる意味生成の構造
 第1節 実践事例の概要
  1 授業の概要
  2 抽出場面
 第2節 【場面1】の分析
  1 場面の状況  
  2 意味生成の過程
  3 意味生成の促進要因
 第3節 【場面2】の分析
  1 場面の状況
  2 意味生成の過程
  3 意味生成の促進要因
 第4節 【場面3】の分析
  1 場面の状況
  2 意味生成の過程
  3 意味生成の促進要因
 第5節 [事例4]にみる意味生成の構造
第5章 「道化師」の実践事例にみる意味生成の構造
 第1節 実践事例の概要
  1 授業の概要
  2 抽出場面
 第2節 【場面1】の分析
  1 場面の状況
  2 意味生成の過程
  3 意味生成の促進要因
 第3節 【場面2】の分析
  1 場面の状況
  2 意味生成の過程
  3 意味生成の促進要因
 第4節 【場面3】の分析
  1 場面の状況
  2 意味生成の過程
  3 意味生成の促進要因
 第5節 [事例5]にみる意味生成の構造
第6章 「ジェンベ」の実践事例にみる意味生成の構造
 第1節 実践事例の概要
  1 授業の概要
  2 抽出場面
 第2節 【場面1】の分析
  1 場面の状況
  2 意味生成の過程
  3 意味生成の促進要因
 第3節 [事例6]にみる意味生成の構造
第7章 「ユーモレスク」の実践事例にみる意味生成の構造
 第1節 実践事例の概要
  1 授業の概要
  2 抽出場面
 第2節 【場面1】の分析
  1 場面の状況
  2 意味生成の過程
  3 意味生成の促進要因
 第3節 【場面2】の分析
  1 場面の状況
  2 意味生成の過程
  3 意味生成の促進要因
 第4節 【場面3】の分析
  1 場面の状況
  2 意味生成の過程
  3 意味生成の促進要因
 第5節 [事例7]にみる意味生成の構造
 第7章の注
第Ⅱ部のまとめ
  1 音楽的経験における意味生成の構造
  2 音楽的経験における意味生成の構造の特徴
第Ⅲ部 音楽的経験における意味生成を原理とした小学校音楽科の授業構成の論理
第1章 音楽的経験における意味生成の基盤としての相互作用
 第1節 音や音楽との相互作用
  1 音や音楽に働きかける行為
  2 相互作用における「感じ」の受容
 第2節 相互作用を促進する要因
  1 教材の選択と提示
  2 場の設定
  3 活動の提案
 第1章の注
第2章 音楽的経験における質の識別
 第1節 質の識別
  1 言葉による質の識別
  2 動きによる質の識別
  3 図による質の識別
  4 絵による質の識別
 第2節 質の識別を促進する要因
  1 質の識別を促進する発問
  2 識別した質を共有する場の設定
 第2章の注
第3章 音楽的経験における質の表現
 第1節 質の表現
  1 音や声による質の表現
  2 動きによる質の表現
  3 「質の識別」と「質の表現」の関連
 第2節 質の表現を促進する要因
  1 音による構成活動の提案
  2 動きによる構成活動の提案
  3 言葉による構成活動の提案
第Ⅲ部のまとめ
  1 意味生成を原理とした音楽科授業構成の論理
  2 学習者における質の認識の発展過程
  3 社会的構成主義の立場からみた音楽科授業構成の視点
 第Ⅲ部のまとめの注
結 論 音楽的経験における意味生成を原理とした小学校音楽科の授業構成理論
 第1節 本研究の総括
 第2節 音楽的経験における意味生成を原理とした小学校音楽科の授業構成理論
 第3節 「質の認識」を目的とした授業構成の意義
 第4節 今後の課題
 結論の注
文献目録
本論文内容と既発表論文との関係
おわりに
著者齊藤百合子 著
発行年月日2011年12月15日
頁数376頁
判型 A5
ISBNコード978-4-7599-1887-8