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大正期における新中間層主婦の時間意識の形成

定価: 9,900 (本体 9,000 円+税)
主婦の時間意識は近代化の過程でいかに形成されどのような役割を演じたのか。『主婦之友』や家事科教科書等を手掛かりに、近代日本の主婦と国家との関係を開示。

【著者略歴】
佐藤裕紀子(さとう ゆきこ)
1968年 東京都に生まれる
1991年 お茶の水女子大学家政学部家庭経営学科卒業
1993年 同大学大学院家政学研究科家庭経営学専攻修了
群馬大学、東京家政大学、大妻女子大学等において非常勤講師を勤める
2004年 お茶の水女子大学大学院人間文化研究科博士後期課程単位取得満期退学
2005年 東京福祉大学社会福祉学部専任講師
2006年 博士(学術)〔お茶の水女子大学〕
2009年 茨城大学教育学部准教授

専攻 家族関係学、生活経営学、家庭科教育学
目次を表示します。
序章 本研究の目的と枠組
 第1節 研究目的
 第2節 分析視点と研究枠組
 第3節 基本概念
  3-1 新中間層
  3-2 主婦
  3-3 時間意識
  3-4 意識・行動特性
  3-5 時間教育
 第4節 本書の構成
第1章 先行研究と本研究の意義
 第1節 時間意識の近代化に関する研究
  1-1 欧米社会における時間意識の近代化
  1-2 日本社会における時間意識の近代化
  1-3 先行研究からの課題
 第2節 新中間層の生活形成に関する研究
  2-1 経済的側面に関する研究
  2-2 空間的側面に関する研究
  2-3 時間的側面に関する研究
  2-4 先行研究からの課題
 第3節 戦後における主婦の時間意識に関する研究
  3-1 主婦の時間の使い方に関する言説
  3-2 主婦の時間の使い方に関する先行調査
  3-3 主婦の時間の使い方に関する実証研究
  3-4 先行研究からの課題
 第4節 本研究の意義
第2章 新中間層の社会的位置と生活条件
 第1節 新中間層の人口割合と社会的位置
  1-1 人口割合
  1-2 社会的位置
 第2節 新中間層の世帯と所得水準
  2-1 世帯規模
  2-2 世帯構成
  2-3 所得水準
 第3節 新中間層主婦と家事労働条件
  3-1 新中間層主婦の割合
  3-2 主婦の家事労働条件と家事労働
第3章 新中間層主婦の意識・行動特性
 第1節 目的
 第2節 分析資料と分析記事
  2-1 生活体験記事を分析資料とする根拠
  2-2 雑誌『主婦之友』を用いる根拠
  2-3 新中間層主婦の生活体験記事の選定基準
 第3節 分析世帯の質的検討
  3-1 主婦の基本属性
  3-2 サンプルの代表性と典型性
 第4節 家事労働をめぐる主婦の意識・行動特性
  4-1 目的と視点
  4-2 分析記事と分析方法
  4-3 分析結果
  4-4 家事労働をめぐる意識・行動特性
 第5節 子どもの教育をめぐる主婦の意識・行動特性
  5-1 目的と視点
  5-2 分析記事と分析方法
  5-3 分析結果
  5-4 主婦の教育的関心と生活展開
 第6節 余暇をめぐる主婦の意識・行動特性
  6-1 目的と視点
  6-2 大正期の余暇研究における主婦の位置
  6-3 分析記事と分析方法
  6-4 分析結果
  6-5 余暇をめぐる意識・行動特性
 第7節 手工芸記事にみる主婦の余暇と家事労働
  7-1 目的と視点
  7-2 分析記事と分析方法
  7-3 分析結果
  7-4 主婦の余暇と家事労働
 第8節 主婦の意識・行動特性
  8-1 目的
  8-2 意識・行動特性の諸相
  8-3 意識・行動特性と生活行動
  8-4 意識・行動特性と時間意識
第4章 新中間層主婦の時間意識
 第1節 目的と方法
 第2節 近代日本における時間認識の変化と時計の普及
  2-1 時間認識の変化
  2-2 時計の普及と主婦との関わり
 第3節 主婦の時間認識とその背景
  3-1 時間認識の実態
  3-2 時間認識の背景
 第4節 主婦の時間規範
  4-1 家事の合理化と能率化規範の定立
  4-2 行動のスケジュール化と定時行動規範の定立
  4-3 無駄な時間の発見と時間の有効活用規範の定立
 第5節 主婦の時間意識と意識・行動特性
  5-1 主婦の時間意識
  5-2 機能集団を支配した時間意識との関係
  5-3 主婦の意識・行動特性との関連
第5章 新中間層主婦の時間教育
 第1節 目的と視点
 第2節 分析対象
  2-1 学校教育・社会教育を分析対象とする根拠
  2-2 高等女学校家事科教育を分析対象とする根拠
  2-3 生活改善運動を分析対象とする根拠
 第3節 高等女学校の家事科教科書にみる時間教育
  3-1 目的と視点
  3-2 分析方法
  3-3 分析資料
  3-4 江戸後期から明治初期における時間教育
  3-5 高等女学校家事科教科書にみる時間教育
  3-6 高等女学校家事科教科書にみる時間教育の意図
 第4節 大正期「生活改善運動」にみる時間教育
  4-1 目的と視点
  4-2 分析の資料・方法・視点
  4-3 生活改善運動における時間教育の展開
  4-4 分析結果
  4-5 生活改善運動の時間教育の意図
  4-6 生活改善運動の時間教育の受容基盤
 第5節 主婦の時間教育と時間意識
  5-1 主婦の時間教育の特質
  5-2 時間教育と主婦の意識・行動特性及び時間意識との関連
終章 大正期における新中間層主婦の時間意識の形成とその意味
 第1節 新中間層主婦の時間意識の形成
 第2節 主婦の時間意識の形成がもつ意味
  2-1 近代社会の形成と主婦の時間意識の形成
  2-2 主婦にとっての意味
 第3節 本研究の意義と今後の課題
  3-1 本研究の意義
  3-2 今後の課題
あとがき
文 献
索 引
著者佐藤裕紀子 著
発行年月日2011年02月28日
頁数298頁
判型 A5
ISBNコード978-4-7599-1841-0