博士論文・心理学・教育学など書籍・学術出版社|(株)風間書房

乳幼児の音楽的成長の過程

話し言葉・運動動作の発達との関わりを中心に

定価: 9,350 (本体 8,500 円+税)
子どもが人との関わりや様々な生活経験を通して、いかにして話し言葉や運動動作を獲得していくかを民族音楽学の理論と方法論に依拠し、音楽的視点で解明した書。

【著者略歴】
岡林 典子(おかばやし のりこ)
1980年 神戸女学院大学音楽学部ピアノ科卒業
1989年 神戸女学院大学家政学部児童学科卒業
1992年 神戸大学大学院教育学研究科修士課程修了
1998年 聖和大学大学院幼児教育学研究科博士後期課程単位取得退学
2007年 神戸大学大学院総合人間科学研究科博士後期課程修了
博士(学術)

現在  京都女子大学短期大学部准教授

専門分野 音楽教育学
目次を表示します。
序文(岩井正浩)
序章 研究の意義・目的と概要
 第1節 問題の所在~先行研究をふまえて~
 第2節 研究の意義と目的
 第3節 本書の構成と概要
  (1)本書の構成と概要
  (2)語句について
第1章 音楽的行為を分析するための理論的枠組みと研究方法の設定
 第1節 本研究で扱う「音楽的行為」と理論的枠組み
  (1)「音楽的行為」について
  (2)「音楽的行為」を理解するための理論的枠組み
    ① J.ブラッキングの理論と,そこから得られる示唆
    ② 藤田芙美子の理論と,そこから得られる示唆
    ③ 2つの理論を背景にした「音楽的行為」の理解
 第2節 研究方法
  (1)本研究で用いる研究方法について
  (2)研究対象とフィールドワークの実際
第2章 話し言葉・運動動作の発達過程の概観
 第1節 話し言葉の発達過程の概観
  (1)一般的な子どもについて
  (2)研究対象Y児について
 第2節 運動動作の発達過程の概観
  (1)一般的な子どもについて
  (2)研究対象Y児について
 第3節 本章のまとめ:一般的な子どもと研究対象Y児の発達過程の比較
第3章 話し言葉の発達段階から捉えた音楽的行為の変化過程~Y児と養育者のやりとりを中心に~
 第1節 Y児の話し言葉の獲得過程における発達段階の区分設定
 第2節 前言語期にみられる音楽的やりとりから
  (1)前言語期(生後0~10か月)の発達状況
  (2)前言語期の音楽的行為について
 第3節 1語発話期にみられる音楽的やりとりから
  (1)1語発話前期(生後11~13か月)について
  (2)1語発話後期(生後14~17か月)について
 第4節 2語発話期にみられる音楽的やりとりから
  (1)2語発話期(生後18~19か月)の発達状況
  (2)2語発話期の音楽的行為について
 第5節 3語~多語発話期にみられる音楽的やりとりから
  (1)3語~多語発話前期(生後20~22か月)について
  (2)3語~多語発話中期(生後23~25か月)について
  (3)3語~多語発話後期(生後26~30か月)について
 第6節 本章のまとめ
第4章 動作に伴う拍節的な日本語の獲得過程にみられる音楽的行為~かけ声「よいしょ,よいしょ」に関わる事例から~
 第1節 かけ声「よいしょ,よいしょ」の獲得過程を分析対象とする理由
 第2節 観察事例の分析と考察
 第3節 本章のまとめ
第5節 動作に伴う抑揚的な日本語の獲得過程にみられる音楽的行為~擬声語「ブーラン,ブーラン」に関わる事例から~
 第1節 擬声語「ブーラン,ブーラン」の獲得過程を分析対象とする理由
 第2節 観察事例の分析と考察
 第3節 本章のまとめ
第6章 遊ばせうたの習得過程にみられる音楽的行為~遊ばせうた《チッチッ,こーこにとまれ》に関わる事例から~
 第1節 遊ばせうた《チッチッ,こーこにとまれ》の習得過程を分析対象とする理由
 第2節 事例の分析と考察
 第3節 本章のまとめ
終章 乳幼児の音楽的成長の過程
 第1節 総合的考察
  (1)研究結果の総括
  (2)乳幼児の音楽的成長の過程
 第2節 本研究の意義と今後の課題
  (1)本研究が示唆するもの
  (2)今後に残された課題
引用文献
参考文献
あとがき
著者岡林典子 著
発行年月日2010年03月31日
頁数236頁
判型 A5
ISBNコード978-4-7599-1791-8