博士論文・心理学・教育学など書籍・学術出版社|(株)風間書房

戦前日本における歴史教育内容編成に関する史的研究

自国史と外国史の関連を視点として

定価: 8,800 (本体 8,000 円+税)
戦前日本において多様に展開していた中学校用の自国史,外国史教科書の分析・検討を通して,二つの歴史の教授が担った教育的役割とその史的展開を解明した新著。

【著者略歴】
角田将士(かくだ まさし)
1978年 大分県別府市に生まれる
1996年 大分県立別府鶴見丘高等学校 卒業
2000年 広島大学教育学部教科教育学科 卒業
2002年 広島大学大学院教育学研究科博士課程前期 修了
2005年 広島大学大学院教育学研究科博士課程後期 修了
博士(教育学)
2006年 広島大学大学院教育学研究科 助手
2007年 立命館大学産業社会学部 准教授
目次を表示します。
序章 本研究の意義と方法
 第一節 研究主題
 第二節 本研究の意義と特質
 第三節 研究方法と論文構成
第一章 自国史と外国史の関連から見た戦前期歴史教育の時期区分
 第一節 制度的変遷から見た時期区分
 第二節 自国史と外国史の関連から見た時期区分
     ―自国史と外国史による教育的役割の分担構造の崩壊過程としての戦前期―
  第一項 準備期―未熟な年代史的編成による事実的歴史認識の形成期―
  第二項 始発期―成立した自国史と外国史の分担構造による相対的歴史認識の形成期―
  第三項 変質期―国家政策とその転換に対応した自国史による国民意識の傾斜的形成期―
  第四項 崩壊期―自国中心的な見方からなされた自国史と外国史の統合による戦時対応的国民意識の形成期―
第二章 準備期歴史教科書における教育内容編成
    ―並列的年代史編成による事実的歴史認識形成とその課題―
 第一節 準備期歴史教科書の概要
 第二節 自国史教科書の構造
  第一項 全体構成
  第二項 記述内容構成
 第三節 外国史教科書の構造
  第一項 全体構成
  第二項 記述内容構成
 第四節 準備期歴史教科書における教育内容編成の特質と課題
第三章 始発期歴史教科書における教育内容編成
    ―自国史と外国史の両立的編成による相対的歴史認識形成の論理とその課題―
 第一節 始発期歴史教科書の概要
 第二節 自国史教科書の構造
  第一項 全体構成
  第二項 記述内容構成
 第三節 外国史教科書の構造
  第一項 全体構成
  第二項 記述内容構成
 第四節 始発期歴史教科書における教育内容編成の特質と課題
第四章 変質期歴史教科書における教育内容編成―国家政策の転換に応じた自国史教育内容修正による国民意識形成の論理とその問題性―
 第一節 変質期歴史教科書の概要
 第二節 自国史教科書の構造
  第一項 全体構成
  第二項 記述内容構成
 第三節 外国史教科書の構造
  第一項 全体構成
  第二項 記述内容構成
第五章 崩壊期歴史教科書における教育内容編成
    ―外国史を包摂した自国史中心的編成による戦時対応的国民意識形成の論理とその問題性―
 第一節 崩壊期歴史教科書『中等歴史』の概要
 第二節 『中等歴史』の構造
  第一項 全体構成
  第二項 記述内容構成
 第三節 崩壊期歴史教科書における教育内容編成の特質と問題性
第六章 自国史と外国史の関連から見た戦前日本における歴史教育内容編成の史的展開
終章 総括と課題
資料・参考文献
教科書記述資料(第四章関連分)
あとがき
著者角田将士 著
発行年月日2010年03月31日
頁数268頁
判型 A5
ISBNコード978-4-7599-1786-4