博士論文・心理学・教育学など書籍・学術出版社|(株)風間書房

占領下沖縄・奄美国語教科書研究

定価: 6,050 (本体 5,500 円+税)
戦後初期の占領下における沖縄(本島・八重山・宮古島)・奄美で行われた教育関係者の真摯で、懸命な生き様を、教育・教科書への取り組みを通して明らかにした。

【著者略歴】
吉田裕久(よしだ ひろひさ)
1949年 広島県に生まれる
1976年 広島大学大学院教育学研究科博士課程中退
1976年 愛媛大学に赴任
1986年 広島大学に転任
現在 広島大学大学院教育学研究科教授
1999年 博士(教育学)
2002年度から3年間、付属小学校長を併任
2006年度から現在まで、教育学研究科副研究科長・教育学部副学長を併任

【主要著書】
『戦後初期国語教科書史研究』(2001年、風間書房)など
目次を表示します。
まえがき―問題の所在―
序章 研究の目的と方法、特色と意義
 1 研究の目的と方法
 2 研究の特色と意義
第1章 沖縄本島における国語教科書
 1 沖縄版ガリ版印刷教科書の背景
  (1)敗戦直後における沖縄の社会と教育
  (2)教科書編集所の設置
    ①編集場所・編集体制(スタッフ)
    ②教科書編集指針
  (3)教科書編集過程・状況
    ①編集過程
    ②編集状況
    ③編集資料(教科書)
 2 沖縄版ガリ版印刷国語教科書(『読み方』・『文学教材』)の実態
  (1)『読み方』・『文学教材』の所蔵状況
  (2)『読み方』・『文学教材』の所蔵機関
  (3)各教科書の目次・出典等
    ①初等学校一年生
    ②初等学校二年生
    ③初等学校三年生
    ④初等学校四年生
    ⑤初等学校五年生
    ⑥初等学校六年生
    ⑦初等学校七年生
    ⑧初等学校八年生
    ⑨高等学校一年生
    ⑩高等学校二年生
 3 沖縄版ガリ版印刷国語教科書の特色
  (1)ガリ版印刷
  (2)総合読本的性格
  (3)沖縄固有の教材
  (4)教科名「国語」の不認可
  (5)薄い教科書
  (6)挿絵の挿入
  (7)季節・漢字配当への配慮なし
  (8)改訂版の発行
  (9)短期間の集中編集
  (10)文部省暫定教科書との関連
 4 沖縄版ガリ版印刷国語教科書の回想
 おわりに
第2章 八重山における国語教科書
 はじめに
 1 八重山版ガリ版印刷国語教科書の背景
  (1)敗戦直後の八重山教育
  (2)八重山における教科書の編集事情
    ①『八重山』に見る当時の状況
    ②『戦後八重山教育の歩み』に見る当時の状況
    ③戦後初期の八重山における教科書の編集事情
 2 八重山版ガリ版印刷国語教科書(『ヨミカタ』・『よみかた』)の実態
  (1)『ヨミカタ』・『よみかた』の所蔵状況
  (2)各教科書の目次・出典等
    ①『初等学校 ヨミカタ 一』
    ②『よみかた 三 二年生』
    ③『よみかた 第六学年上』
 3八重山版ガリ版印刷国語教科書の特色
第3章 宮古島における国語教科書
 はじめに
 1 宮古島版ガリ版印刷教科書の背景
  (1)昭和20年度―敗戦で迎えた戦後
    ①敗戦直後の混乱状況
    ②軍事教育、「日本宣伝」からの脱皮
    ③新教科書の編集企画
  (2)昭和21年度―ガリ版印刷による教科書の企画を途中放棄―
    ①教材配当表の提出準備
    ②沖縄本島から教科書―宮古島版教科書の断念―
  (3)昭和22年度―沖縄本島版の流用―
  (4)昭和23年版―本土からの教科書到着―
 2 宮古島版ガリ版印刷国語教科書(『国語』・『日本文典』等)の実態
  (1)宮古高等学校国語教科書
    ①『国語 一年用』
    ②『日本文典 一年用』
  (2)中学校国語参考書
    ①『新制中学国語学習の手引 一年用(1)』
 3 宮古島版ガリ版印刷教科書の回想
  (1)学習者の回想
  (2)教師の回想
 おわりに
第4章 奄美大島における国語教科書
 はじめに
 1 戦後初期の社会,および教育・教科書状況
  (1)社会状況
  (2)教育・教科書状況
 2 行政分離(二・二宣言)による教育・教科書状況の変容
  (1)教育
  (2)教科書―戦時時期教科書の継続使用
  (3)教科書―暫定教科書(分冊教科書)の密輸入
 3 密航による新教育関係資料、新教科書の輸入
 4 まとめ
 おわりに
終章 研究の総括と課題
 1 研究の総括
 2 研究の課題―研究の継続・深化のために―
あとがき―本研究の足跡―
索引
著者吉田裕久 著
発行年月日2010年02月28日
頁数200頁
判型 A5
ISBNコード978-4-7599-1779-6