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知的障害幼児の視機能評価に関する研究

屈折状態の評価と早期発見・早期支援

定価: 5,500 (本体 5,000 円+税)
知的障害幼児の視機能のうち屈折状態に焦点をあて、その実態を詳細に検証。遠視や近視の早期発見・早期対応が子どもの発達においても如何に重要かを示す。

【著者略歴】
佐島 毅(さしま つよし)
1962年 東京都生まれ
1985年 筑波大学第二学群人間学類心身障害学主専攻卒業
1987年 筑波大学大学院修士課程教育研究科障害児教育専攻修了
      (教育学修士)
1988年 うめだ・あけぼの学園児童指導員
1990年 筑波大学文部技官
1992年 筑波大学助手心身障害学系
1996年 国立特殊教育総合研究所重複障害教育研究部研究員
2000年 国立特殊教育総合研究所重複障害教育研究部主任研究官
2004年 国立大学法人筑波大学大学院人間総合科学研究科准教授
2007年 博士(心身障害学)
現在に至る
目次を表示します。
序論
第1章 視機能と屈折異常
 第1節 視覚機能とは
 第2節 眼の屈折と屈折異常
  1 眼球屈折力と調節
  2 屈折異常の分類
 第3節 視力発達の敏感期と屈折異常に対する早期対応の必要性
  1 乳幼児期の視力発達
  2 視覚の敏感期と視覚性刺激遮断弱視
 第4節 幼児期に矯正すべき屈折異常の程度
 第5節 幼児期の屈折要素と継年変化
第2章 知的障害児の視機能障害と屈折異常
 第1節 知的障害児と視機能障害
 第2節 知的障害児・者の屈折異常の頻度
 第3節 知的障害児・者の屈折要素の特徴
 第4節 知的障害児・者の屈折異常と疾患との関連
 第5節 知的障害児の調節機能と屈折との関連
第3章 乳幼児期における視機能評価法
 第1節 視機能評価における視力の位置づけ
 第2節 乳幼児における視力評価法
  1 他覚的視力検査
  2 自覚的検査
第4章 問題の所在と目的
 第1節 知的障害幼児における屈折状態の特性の分析の必要性
 第2節 知的障害幼児における屈折異常の早期発見における課題
 第3節 知的障害幼児における屈折異常への早期発見・早期対応の効果検証の必要性
 第4節 本研究の目的

本論 第一部 屈折要素の特徴に関する研究
第1章 等価球面度数による知的障害幼児の屈折状態の特徴に関する検討(研究1)
 第1節 目的
 第2節 方法
  1 対象
  2 手続き
  3 分析
 第3節 結果
  1 屈折値の度数分布の傾向
  2 疾患と屈折値との関連
 第4節 考察
  1 屈折値の度数分布の傾向
  2 疾患と屈折要素との関連
第2章 球面度数および乱視度数による知的障害幼児の屈折状態の特徴に関する検討(研究2)
 第1節 目的
 第2節 方法
  1 対象
  2 手続き
  3 分析の方法
 第3節 結果
  1 疾患別に見た球面度数
  2 疾患別に見た乱視度
 第4節 考察
第3章 Down症幼児の屈折要素とそれに影響する要因の分析に関する検討(研究3)
 第1節 目的
 第2節 方法
  1 対象児
  2 手続き
  3 結果の分析
 第3節 結果
  1 合併症と屈折度
  2 出生時の身体状況と屈折度
  3 運動発達と屈折度
 第4節 考察

本論 第二部 知的障害幼児の屈折スクリーニングに関する研究
第4章 知的障害幼児の屈折のスクリーニングに関する研究
    ―1次スクリーニングの分析―(研究4)
 第1節 目的
 第2節 方法
  1 対象
  2 手続き
  3 結果の判定および分類基準
 第3節 結果
  1 検査実施可能率
  2 スクリーニングの結果(全体)
  3 Down症児の結果
  4 自閉症児の結果
  5 その他の知的障害児の結果
 第4節 考察
第5章 知的障害幼児の屈折のスクリーニングに関する研究
    ―2次精査の分析―(研究5)
 第1節 目的
 第2節 方法
  1 対象
  2 手続き
 第3節 結果
  1 医療機関における調節麻痺下の屈折度
  2 2次精査の結果について
  3 経過観察の理由
  4 経過観察例のその後の状況と眼鏡処方例の総数
  5 眼鏡処方の年齢
 第4節 考察
第6章 知的障害幼児に対する小児用レフラクトメータによる屈折のスクリーニングの有効性の検証(研究6)
 第1節 目的
 第2節 方法
  1 対象児
  2 手続き
  3 記録および分析方法
 第3節 結果
  1 検査実施可能率
  2 検査所要時間
  3 有効データ数
 第4節 考察
  1 有効性について
  2 知的障害児の視機能スクリーニングシステム
第7章 知的障害幼児の屈折異常への早期対応の現状に関する研究(研究7) 
 第1節 目的
 第2節 方法
  1 対象
  2 調査内容
  3 手続き
 第3節 結果
  1 スクリーニングの結果からの分析
  2 年齢の要因との関連
  3 屈折度数の要因との関連
  4 スクリーニング後の眼鏡処方例
 第4節 考察

本論 第三部 知的障害幼児の早期眼鏡装用に関する研究
第8章 眼鏡装用後の行動の変化による知的障害幼児の早期眼鏡装用効果の検証(研究8)
 第1節 目的
 第2節 方法
  1 対象
  2 調査内容
  3 手続き
 第3節 結果
  1 眼鏡装用までの期間
  2 眼鏡装用後に変化の見られた項目数
  3 屈折異常の状態と変化の見られた項目数の関係
  4 ものを見るときの全体的な変化
  5 課題学習場面における行動の変化
  6 屋外・ホールなどの活動における行動の変化
  7 対人関係・コミュニケーションにおける行動の変化
  8 眼鏡装用後の行動の変化に関する自由記述
 第4節 考察
  1 眼鏡装用までの期間
  2 眼鏡装用後に変化の見られた項目数
  3 屈折異常の状態と変化の見られた項目数の関係
  4 ものを見るときの全体的な変化
  5 課題学習場面における行動の変化
  6 屋外・ホールなどの活動における行動の変化
  7 対人関係・コミュニケーションにおける行動の変化
  8 眼鏡装用後の行動の変化に関する自由記述
  9 知的障害幼児の眼鏡装用効果に関する総合考察
第9章 知的障害幼児における早期の眼鏡装用の効果に関する研究―眼鏡装用後の行動の変化に関する調査―(研究9)
 第1節 目的
 第2節 方法
  1 対象
  2 調査項目
  3 手続き
 第3節 結果
  1 各対象児の得点の変化
  2 各項目における得点の変化
 第4節 考察

結論
第1章 知的障害児の屈折異常に関する総合考察
 第1節 知的障害幼児における屈折状態の特性
 第2節 知的障害幼児における屈折異常の早期発見・早期対応
 第3節 早期の屈折矯正の効果
 第4節 屈折異常への早期対応の現状
第2章 今後の課題と展望
  1 知的障害児の屈折異常の早期発見・早期対応に向けた課題と展望
  2 総合的な視機能評価に関する課題と展望
文献
おわりに
著者佐島毅 著
発行年月日2009年02月28日
頁数152頁
判型 A5
ISBNコード978-4-7599-1734-5