国語教育実践学の研究
定価:
12,100
円(本体
11,000
円+税)
- 目次を表示します。
-
まえがき
序章 国語教育実践学の構想
第1節 国語教育実践学の目的と領域
第2節 国語教育実践学の方法-理論知と実践知の問題
第Ⅰ部 国語教育実践学の基底
第1章 言語教育実践学原理
はじめに
第1節 言語表現と主体
1 話者・表現・主体
2 考える主体・語る主体
3 「語る主体」の性格
4 言語表現を見る眼
第2節 「言語学習の三角形」モデル
1 J.R.ファースの「タクト」(Tact)について
2 言語学習の基本的視点
3 「言語学習の三角形」モデル-言語学習における場面の設定と深化
(1)学習場面-三角形の基本的な性格
(2)言語学習の過程
4 実践のために
第3節 「言語学習の三角形」再論-M.A.K.ハリデーの言語機能モデルを視野に入れて
1 二つの三角形の違いについて
2 学習者の新生から見た言語機能モデルについて
(1)レリバント・モデル
(2)テクスト的機能(モード)
3 七モデル・一モードの三角形への組み込み
4 「レリバント」の意味
第2章 イギリスの言語教育の実地研究
はじめに
第1節 トピック学習の観察
1 C.ハワードの実践「収穫」
2 目標(トピック学習の原理)
3 学習内容・方法
(1)学習内容の分節(枝分かれ図)
(2)スキーム・統合法
(3)実の本・シェアリーディング
第2節 15年後-UKRA大会(2000年7月21日~23日)
1 目標に関する分科会
2 内容・方法に関する分科会
第II部 国語教育実践学の構築
第1章 国語教育実践学目標論-上田万年によるS.S.ローリー理解を手掛かりに
はじめに(問題の所在と方法)
第1節 「社会的・個人的」要因-上田のローリー理解と「ひびき」の様相①
第2節 「内容的(実質的)・形式的」要因-上田のローリー理解と「ひびき」の様相②
第3節 〈学習者〉の側(要因(3))からの一元的目標の可能性-トピックス く林檎〉の授業
第4節 残された課題
第2章 国語教育実践学内容論
はじめに
第1節 トピックス〈色〉-「小さな青い馬」の色彩語
1 問題の所在
2 色彩語「青」について
3 主題との関係
第2節 トピックス 〈かたち(子どものこころ)1〉-「エミールと探偵たち」の主人公
1 作者(訳者)と作品
2 エミールという少年
3 子どもの読者のために
第3節 トピックス 〈かたち(子どものこころ)2〉-「あんず林のどろぼう」の赤んぼう
1 書誌
2 指導目標
3 指導内容・方法
(1)文章構成
(2)文章表現の特質
(3)重要語句・キーセンテンス
(4)基本的発問・課題
(5)授業展開への示唆
第4節 トピックス 〈風土〉―杉文学における風土
1 作家と風土
2 光(「加代の四季」の秋より)
3 風(「風と少女」より)
4 雪(「雪の一本道」より)
5 授業展開例
(1)附属小学校の授業(平成1年1~2月)から
(2)新井中学校の授業(平成12年2~3月)から
第5節 トピックス〈戦争〉ー「ヒロシマの歌」の文章
1 はじめに
2 経験・言語・表現作用―書くということ
3 「ヒロシマの歌」の文章
4 文学教材として
第6節 トピックス〈孤独〉―金子みすゞの「さびしい」について
1 考察の時期と対象
2 「孤独」(「さびしい」)系の詩七編
3 教材として
3章 国語教育実践学方法論―教授・学習コンテクストの創造
はじめに
第1節 国語科導入の課題
1 資料について
2 導入部のメディア
3 導入部で何をするか
(1)学習内容への切り込み方
(2)学習の見通しの理解、方法の習得
4 平成17年度初等教育実習から(一年生の発したことば)
第2節 読み方教育類型論
1 視点の設定(はじめに)
2 「リーディング」の移植
3 伝統的な読みの検討
4 「リーディング」の行方
5 伝統について
第3節 教育的音読論(1)―理論的考察
1 問題の所在
2 音読のプロセスの研究-K.S.グッドマンとR.コンラッド
(1)視覚コード・発声コード
(2)聴覚コード
3 教育的音読論の構想
4 結論
第4節 教育的音読論(2)-西郷視点論による教育的音読の実際
1 西郷視点論について
(1)「ポイント・オブ・ビュー」と「視点」
(2)「大きな白樺」の読みに即して
(3)西郷視点モデルの価値
2 教室での可能性
(1)課題
(2)〈内の目〉と〈外の目〉との間-「モチモチの木」の読みに即して
(3)作者の問題
第5節 教授学習方法・形態論(1)-ペアワーク
1 ペアトークの授業実践
2 CC(コミュニカティヴ・コンピタンス)とペアトーク
3 三時間目の授業(留学生との交歓会)
4 ペアトークの課題
(1)白石寿文氏の質問と意見
(2)ペアトークとは
第6節 教授学習方法・形態論(2)-シェアワーク
1 話し合いを生み出すTT(ティーム・ティーチング)の授業
(1)国語科とTT
(2)学習材産出型TT-「ウォーッ」の解釈
(3)「話し合う(聞き合う)」とは
※参考資料
2 劇化におけるシェアワーク-即興劇について
(1)即興劇導入の背景(1960~70年代のイギリス)
(2)即興劇づくりにおけるシェアワーク
III部 国語教育実践学の展開
1章 言語(国語)カリキュラムの基本思想
はじめに
第1節 オープン枠・セパレート(クローズ)枠(目的・目標について)
第2節 内容の性格一方法との二重性(内容・方法について)
2章 読書カリキュラムの構築と展開-新潟県浦川原村立下保倉小学校における実践モデル
はじめに
第1節 読書カリキュラム・モデル構築の基盤
1 下保倉小学校の研究の概観(平成7年11月まで)
2 読書カリキュラム・モデルの構築
(1)コアとしての「読書」(Reading as a Core)
(2)カリキュラムを横断する読書(Reading across the Curriculum)
(3)カリキュラムを取り巻く読書(Reading around the Curriculum)
(4)カリキュラムを縦断する読書(Reading through the Curriculum)
3 中間まとめ
第2節 展開期における校内研究授業の検討
1 承前
2 校内研究授業の検討
(1)「アラウンド」領域における娯楽的読書についての実践
(2)理科と「アクロス」させた機能的読書に関する実践
(3)「スルー」の観点の入った新機能的読書の実践
3 総括
4 おわりに
※下保倉小学校校内研究授業関連資料
章 まとめと課題
考文献目録
とがき
項・人名索引