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「創造的読み」の支援方法に関する研究

定価: 14,300 (本体 13,000 円+税)
文章教材や絵図・映像教材を読み解き新しい意味を創り出していく具体的方法を示す。「創造的読み」は自己を読み解き、生きる意味を見つけ出していく方法でもある。

【著者略歴】
鹿内信善(しかない のぶよし)
1950年 青森県生まれ
1973年 弘前大学教育学部卒業
1975年 名古屋大学大学院教育学研究科修士課程修了
1978年 名古屋大学大学院教育学研究科博士課程単位取得退学
2000年 文部省在外研究員(北京工商大学外国語学部)
2005年 早稲田大学にて博士号(教育学)取得
現在 北海道教育大学教授

専攻 教育心理学、読書心理学、国語科教育学
目次を表示します。
序論
1.研究目的と方法
1-1 「創造的読み」の定義
1-2 研究課題
1-3 研究方法 
1-4 研究の概要
第1章 「創造的読み」の歴史
 1-1節 「創造的読み」概念の歴史
 1-2節 国語科教育における「創造的読み」の歴史
  1-2-1 山路兵一の「読書創造」
  1-2-2 秋田喜三郎の「創作的読方」
  1-2-3 飯田廣太郎の「創造的読解」
  1-2-4 大塩卓の「創造的読み」をめざす学習指導
  1-2-5 倉澤栄吉他の「筆者想定法」による創造的読みの指導
  1-2-6 大村はまの「生産的読み」に着目した読書指導
  1-2-7 読者論における「創造的読み」
第2章 「創造的読み」支援のための前提条件
 2-1節 「一般的読み」のモデル
  2-1-1 オリエンテーションと世界の理解
  2-1-2 オリエンテーションと文章理解
  2-1-3 「一般的読み」モデルの構成
 2-2節 「創造的読み」の前提条件を整える
  2-2-1 阻害要因を取り除く
  2-2-2 既有知識を利用可能な状態にする
  2-2-3 テキストとの積極的相互交渉
第3章 オリエンテーション設定法による「創造的読み」の支援
 3-1節 「創造的読み」のモデル
  3-1-1 「ジェネプロアモデル」から学ぶ
  3-1-2 「創造的読み」のモデルとテキスト
  3-1-3 「創造的読み」のモデルに基づいた読みの実践
 3-2節 オリエンテーション設定法による支援プログラム
  3-2-1 支援プログラムの概略
  3-2-2 オリエンテーション設定法による詩の解釈
  3-2-3 現代詩に対する感じや印象はどう変わってくるか
  3-2-4 解釈の質を高める要因
第4章 フォーカシング法による「創造的読み」の支援
 4-1節 「創造的読み」モデルとしてのフォーカシング
  4-1-1 重要な問題と解決の糸口
  4-1-2 フォーカシングとは何か
  4-1-3 フォーカシングの手順
  4-1-4 フォーカシングと詩の類似性
 4-2節 フォーカシング法に基づく詩の創造的読みモデル
  4-2-1 詩の読みモデルの概略
  4-2-2 簡単な詩を読む
  4-2-3 複雑な詩を読み解く
  4-2-4 詩の主題把握をどうするか
 4-3節 フォーカシング法による支援プログラム
  4-3-1 基本的教示系列Ⅰの構成
  4-3-2 教示系列Ⅰを用いた支援事例
  4-3-3 「ひらけ」がみられる支援事例
  4-3-4 基本的教示系列Ⅱの構成
  4-3-5 教示系列Ⅱを用いた支援事例
  4-3-6 フォーカシング法の中学生に対する集団実施
  4-3-7 フォーカシング法を適用してみて
第5章 物語法による「創造的読み」の支援
 5-1節 物語法の基本的考え
  5-1-1 オリエンテーションとしての物語構造
 5-2節 物語法による詩の創造的読み支援事例Ⅰ一大学生の場合一
  5-2-1 支援プログラムの構成
  5-2-2 物語法により詩を読む
 5-3節 物語法による詩の創造的読み支援事例Ⅱ一小学生の場合一
  5-3-1 支援プログラムの概略と授業の実際
  5-3-2 物語法を適用してみて
第6章 「創造的読み」の発展一絵図テキストを読む
 6-1節 中国における看図作文の指導
  6-1-1 中国「国語科(語文)教育」における看図作文の位置づけ
  6-1-2 低学年看図作文指導のアイデア
 6-2節 看図作文と情報処理
  6-2-1 絵図理解の情報処理
  6-2-2 ボトムアップとトップダウンの看図作文
  6-2-3 物語文産出の決定因
 6-3節 看図作文の授業実践
  6-3-1 問答法による絵図読み解きの支援
  6-3-2 子どもの主体性をいかした看図作文の授業
  6-3-3 子どもの力をひきだす看図作文授業
  6-3-4 教師も楽しめる看図作文授業
 6-4節 看図作文を国語科教育に導入することの意義
  6-4-1 看図作文とインベンション指導
  6-4-2 「看図」活動の動機づけ効果
  6-4-3 看図作文と作文を書くことに対する動機づけ
 6-5節 看図作文の可能性
  6-5-1 韓滉「五牛図」を用いた自己分析の授業
  6-5-2 高其佩「高崗独立図」を用いた自己分析の授業
第7章 「創造的読み」を支援することの意義
  7-1-1 「創造的読み」と自己理解
  7-1-2 「創造的読み」と情報化社会
  7-1-3 「創造的読み」と「生きている感じ」
第8章 研究の総括と今後の課題
  8-1-1 「創造的読み」モデルの提案
  8-1-2 「創造的読み」支援方法の提案
  8-1-3 本研究の意義
  8-1-4 展望と今後の課題
注 記
文 献
あとがき
著者鹿内信善 著
発行年月日2007年02月28日
頁数380頁
判型 A5
ISBNコード978-4-7599-1623-2