博士論文・心理学・教育学など書籍・学術出版社|(株)風間書房

イタリア幼児教育メソッドの歴史的変遷に関する研究

言語教育を中心に

定価: 11,000 (本体 10,000 円+税)
イタリアの幼児教育メソッドで、言語教育が強調されている要因を社会的背景に探りつつ、アポルティからモンテッソーリに至る言語教育の歴史的変遷を明らかにする。

【著者略歴】
オムリ慶子(おむり けいこ)
1985年 聖和大学大学院教育学研究科修士課程修了
2005年 広島大学済学院教育学研究科博士後期課程修了
博士(教育学)
大阪キリスト教短期大学助教授

主な業績
1991年 日本保育学会第44回大会「アガッツィ法とモンテッソーリ法の『言語教育』―その歴史的意義の変遷―」の発表に対して「研究奨励賞」(旧:倉橋賞)受賞、など。
目次を表示します。
序章 
 第1節 研究の目的
 第2節 先行研究の検討と本研究の位置付け
 第3節 研究の方法
 第4節 論文の構成
第1章 「幼児院」(Asilo Infantile)におけるアポルティ・メソッド
 第1節 アポルティ幼児院までの前史とアポルティ幼児院の成立
 第2節 アポルティ・メソッドの教育内容
  ⅰ 体育
  ⅱ 知育
  ⅲ 徳育
 第3節 アポルティ・メソッドの言語教育の特徴
 第4節 アポルティ幼児院の変容
  ⅰ  助教法学校との関連―学校院(asilo-scuola)運動 
  ⅱ  フレーベル幼稚園との関連―園院(asilo-giardino)運動 
第2章 「幼稚園」(Giardino d'Infanzia)におけるフレーベル・メソッド
 第1節 フレーベル・メソッド受容過程とその解釈
  第Ⅰ期 導入期(1857年頃から1880年頃まで)
      ―アポルティ・メソッドとの対立と融合の時期
  第Ⅱ期 発展期(1880年頃から1895年頃まで)
      ―イタリア実証主義教育学的解釈の時期
  第Ⅲ期 改革期(1895年頃から20世紀初頭まで)
      ―イタリア的変容とドイツ的なものの受容の時期
 第2節 イタリアのフレーベル・メソッド導入の特徴
 第3節 イタリアの幼稚園における言語教育 
第3章 「母親学校」(Scuola Materna)におけるアガッツィ・メソッド
 第1節 モンピアーノ・メソッドの成立
  ⅰ モンピアーノ・メソッドの教育内容
  ⅱ 指導計画の中のモンピアーノ・メソッド
 第2節 アガッツィ・メソッドの教育内容
  ⅰ 日常生活の練習
  ⅱ 感覚発達の練習
  ⅲ 話し言葉
  ⅳ 唱歌、手作業、庭作業、感情の教育
    a.唱歌
    b.手作業
    C.庭作業
    d.感情の教育
 第3節 アガッツィ・メソッドの言語教育の特徴
第4章 「子どもの家」(Casa dei Bambini)におけるモンテッソーリ・メソッド
 第1節 モンテッソーリ・メソッドのもう1つの源流
    ―1898年トリーノの教育学会
 第2節 モンテッソーリ・メソッドの教育内容
  ⅰ 日常生活の練習
  ⅱ 筋肉教育、自然、手作業
   a.筋肉教育
   b.自然
   C.手作業
  ⅲ 感覚の教育
   a.触覚、温度感覚、重量感、固体認識(stereognostico)感覚
   b.嗅覚
   C.味覚
   d.視覚
   e.聴覚
  ⅳ 知的教育
   a.読み書き
   b.数え方と算数の初歩
 第3節 モンテッソーリ・メソッドの言語教育の特徴
終章 イタリア幼児教育メソッドにおける言語教育
 第1節 イタリア幼児教育メソッドにおける言語教育の変遷
 第2節 現代における言語教育の評価
 第3節 社会背景としての言語の問題
 第4節 国家の言語政策と幼児教育
引用・参考文献
あとがき
索 引
著者オムリ慶子 著
発行年月日2007年02月28日
頁数298頁
判型 A5
ISBNコード978-4-7599-1608-9