教育言語学論考
文法論へのアンチテーゼと意味創りの教育
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序
第1部 原論
第1章 教育言語学への誘い
1 伝達からの脱却
(1) 対話の意味
(2) 破綻の前に
2 言葉と意味
(1) 時枝とソシュール
(2) ラング分析の不自然さ
(3) 発達論と意味
(4) 意味は言葉の中に存在しない
3 意味創りと共存
(1) 教育は意味創り
(2) 共存の中から生まれる意味
(3) 物象化の回避
4 学びの発生論
(1) 因果律の呪縛
(2) 発生論の視点
5 教育学的言語学へ
(1) 言語観と教育実践
(2) 生態学の視座
関係
文脈
型と体系
創発
質
価値
批判性
可変性
多様性
動性
6 まとめ―言語観の変容と教育言語学(第1章)
第2部 言語論
第2章 言葉の成立
1 言葉を成り立たせるもの
(1) 文法体系の問い直し
(2) 言葉の存在条件
(3) 表現の制約
境界性
次元性
可塑性
2 言語単位の幻想
(1) 情報と意味
(2) 分割の意義
(3) 言語学の下位部門
(4) 循環論の発生
(5) 分割すると言葉は成立しない
3 まとめ―教育への示唆(第2章)
第3章 意味創りによる秩序の発生
1 秩序の発生
(1) 言葉が通じる不思議
(2) 秩序の始原
(3) 意味の創発
2 意味創りの場面
(1) 記述場面
記述場面での認定
認定は意味創りの過程
連合関係
(2) 配列場面
配列場面での認定
統合関係
肌理と語順
(3) 選択場面
生起制約
共起条件
選択制限
(4) 循環論の回避
3 まとめ―意味と秩序(第3章)
第4章 意味創りと変化の様相
1 言葉の力への問い
2 言葉の変化
(1) 系統発生的変化(言葉の歴史)
活用の変化
音の変化
(2) 個体発生的変化(言葉の習得)
習得研究への疑義
意味づけの個体発生
変化の方向
意味づけと母語を越えた理解
(3) 経験発生的変化(言葉の使用)
意味付与の変化
意味関係の抽出
(4) 変化の肌理
3 まとめ―意味創りによる言葉の力(第4章)
第3部 実践論
第5章 基準設定への批判
1 問題提起の落とし穴
2 目標言語は基準になるか
(1) 学習者の言葉
(2) 学校の言葉
3 学習言語は基準になるか
(1) 学習言語存在の論拠
(2) 反論
(3) 区分の意義と問題点
4 認知能力は基準になるか
(1) 教育学からの考察
(2) 認知の基準化
(3) 認知機構の普遍性と個別性
5 まとめ―言葉には基準がない(第5章)
第6章 意味創りによる協働的な学びの場へ
1 問題解決法の希求から素材間の調和へ
(1) 学級の雰囲気
(2) 協働的学級の形成
(3) 素材間の相補的関係と主体間の信頼関係
2 意味創りによるカリキュラム
(1) 限られた素材の意味を生み出す
(2) 力リキュラム原理
(3) カリキュラムデザイン
意味創りの周縁
場面の活性化
場面ごとの対処法
組織的対応
3 教育言語学的実践研究
(1) 場の共存型研究
(2) 場の共存型の長所と短所
(3) 共存型研究の意義の向上へ
4 まとめ―対話的教育に向けて(第6章)
引用文献
索引