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日本語学習者の文章理解に及ぼす音声化の影響

つぶやき読みの効果

定価: 9,350 (本体 8,500 円+税)
読解中の音声化「つぶやき読み」は日本語学習者の文章理解に大きく貢献。認知心理学アプローチによる実証研究から、その効用と日本語教育における重要性を指摘。

【著者略歴】
鶴見千津子(つるみ ちづこ)
1998年 お茶の水女子大学大学院人文科学研究科日本言語文化専攻修了
修士(人文科学)
2003年 お茶の水女子大学大学院人間文化研究科比較文化学専攻修了
博士(人文科学)取得

1993年より、(財)ラボ日本語教育研修所、(財)言語文化研究所付属東京日本語学校、(財)国際学友会日本語学校、東京医科歯科大学留学生センター等で非常勤講師として勤務。

現在 お茶の水女子大学子ども発達教育研究センター客員研究員、ネパール国立トリブバン大学国際言語学センター日本語講師
目次を表示します。
第1章 序 論
 1.1 はじめに
 1.2 本研究における問題
 1.3 第2言語学習における音声化の役割の予測
  1.3.1 文章理解過程における音声化
  1.3.2 第2言語学習者の文章理解とは:「表層的理解」から「状況モデルの構築」へ
  1.3.3 音声化がどのように理解の表象構築過程に係わるか?
  1.3.4 第2言語学習者の文章理解過程における音声化の役割の予測
 1.4 先行研究と問題点
  1.4.1 どのような読みの形態がどのような理解に影響するのか?
  1.4.2 読みの形態の違いに及ぼすテキストの要因は何か?
  1.4.3 読みの形態の違いに及ぼす学習者の要因は何か?
  1.4.4 問題点のまとめ
 1.5 第2言語学習者の文章理解に及ぼす音声化の役割:仮説
 1.6 本研究の目的と構成
第2章 どのような読みの形態がどのような理解に影響するのか 
 2.1 物語文における読みの形態の違いが理解の表象構築にどのような影響を及ぼすか?
 2.2 研究1?1テキストベース構築に及ぼす音声化の影響の検討
  2.2.1 目的
  2.2.2 方法
  2.2.3 結果と考察
 2.3 研究1?2 テキストベースから状況モデルへの音声化の影響の検討
  2.3.1 目的
  2.3.2 方法
  2.3.3 結果と考察
 2.4 全体的考察
第3章 物語文において,なぜつぶやき読みは状況モデル構築に影響するのか
 3.1なぜ,つぶやき読みは状況モデル構築に影響するのか?
 3.2 研究2?1会話体の多いテキストにおける音声化による理解への影響の検討 
  3.2.1 目的
  3.2.2 方法
  3.2.3 結果と考察
 3.3 研究2?2 会話体の少ないテキストにおける音声化による理解への影響の検討 
  3.3.1 目的
  3.3.2 方法
  3.3.3 結果と考察
 3.4 全体的考察
第4章 説明文において,つぶやき読みはどのような理解に影響するのか
 4.1 説明文において,つぶやき読みはどのような理解に影響を及ぼすか?
 4.2 研究3 説明文の理解におけるつぶやき読みの影響の検討
  4.2.1 目的
  4.2.2 方法
  4.2.3 結果と考察
 4.3 全体的考察
第5章 つぶやき読みが学習者要因に及ぼす影響
 5.1 つぶやき読みが学習者要因に及ぼす影響
 5.2 研究4?1言語習熟度の違いによるつぶやき読みの影響の検討 
  5.2.1 目的
  5.2.2 方法
  5.2.3 結果と考察
 5.3 研究4?2 学習者母語の表記体系がつぶやき読みに及ぼす影響の検討
  5.3.1 目的
  5.3.2 方法
  5.3.3 結果と考察
 5.4 全体的考察
第6章 どのようにつぶやき読みは表象の構築に係わるのか
 6.1 音声化はどのように表象の構築に係わるのか?
 6.2 研究5?1説明文の理解過程における音声化の役割の検討
  6.2.1 目的
  6.2.2 方法
  6.2.3 結果と考察
 6.3 研究5?2 物語文の理解過程における音声化の役割の検討
  6.3.1 目的
  6.3.2 方法
  6.3.3 結果と考察
 6.4 全体的考察
第7章 総括的討論
 7.1 4つの問に対する本研究からの回答
  7.1.1 本研究における4つの問
  7.1.2 どのような読みの形態がどのような理解に影響するのか?
  7.1.3 音声化の効果はどのようなテキスト要因に影響されるのか?
  7.1.4 音声化の効果はどのような学習者要因に影響されるのか?
  7.1.5 つぶやき読みはどのように表象の構築に係わるのか?
 7.2 第2言語学習者のつぶやき読みによる文章理解モデル
 7.3 本研究の意義
 7.4 読解の一方法としてのつぶやき読みの教育への提言
 7.5 今後の課題
引用文献
付記
付録
謝辞

著者鶴見千津子 著
発行年月日2005年02月28日
頁数196頁
判型 A5
ISBNコード978-4-7599-1485-6