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機能的感性に関する教育課程経営研究

定価: 13,200 (本体 12,000 円+税)
機能的感性の概念に基づき、教育課程経営研究の立場から感性教育に新たな可能性を提供する。感性工学と感性教育の接点を考究し、感性の新側面を切り開いた労作。

【著者略歴】
山﨑保寿(やまざき やすとし)
1952年静岡県生まれ。
静岡大学理学部卒。筑波大学大学院修了。
静岡県立高校教員。静岡県総合教育センター指導主事。
信州大学教育学部教授。博士(学術)。
日本高校教育学会副会長。日本学校教育学会理事。
目次を表示します。
まえがき
序章 本研究の目的および研究方法
 第1節 本研究の意義と目的
  1 本研究の意義
  2 本研究における問題意識の背景
  3 本研究の目的
 第2節 本研究の課題と研究方法
 第3節 本研究の構成
第1章 感性教育の理論的枠組み
 第1節 感性の定義
 第2節 機能概念としての感性と感性教育
 第3節 感性教育の諸論
 第4節 感性工学と感性教育
  1 感性哲学と感性教育
  2 感性工学と感性教育
第2章 人と環境との交互作用としての感性
 第1節 人と環境との交互作用と感性
 第2節 総合的な学習の時間と感性
  1 創造性と感性
  2 社会力と感性
 第3節 機能的感性の定義
  1 心の領域としての感性
  2 機能的感性の定義
 第4節 総合的な学習の時間創設の経緯と教育行政的背景
  1 総合的な学習の時間創設の経緯
  2 総合的な学習の時間創設の教育行政的背景
第3章 総合的な学習の時間における感性の育成
 第1節 感性と教育課程経営の研究課題
  1 教育課程経営の研究課題
  2 総合的な学習の時間に関する評価研究の動向
  3 マルザーノの自己システム思考
 第2節 総合的な学習の時間と学習促進的評価
  1 学習促進的評価の考え方
  2 実践事例に見られる学習促進的評価
 第3節 総合的な学習の時間における人と環境との交互作用
  1 人と環境との交互作用を能動的に行う力
  2 感性と総合的な学習の時間の評価
  3 総合的な学習の時間の評価の観点
  4 学習促進的評価の考え方と評価の配慮事項
 第4節 教育課程編成とアカウンタビリティに関する考察
  1 教育課程編成とアカウンタビリティ論の背景
  2 アカウンタビリティ論における教育課程編成の問題の位置
  3 教育課程編成とアカウンタビリティの問題
  4 教育課程の評価とアカウンタビリティの問題
  5 学校の責任の変容
  6 本節のまとめと結論
第4章 総合的な学習の構成原理に基づくキャリア教育と感性
 第1節 教育課程の構成原理の課題
  1 本章の目的と研究課題
  2 発達課題と教育課程の構成原理
 第2節 総合的な学習のタイプと分類
  1 分類の根拠とフォガティのカリキュラム統合の視点
  2 総合的な学習のタイプ
  3 今後の実践的課題
 第3節 キャリア教育の概念
  1 キャリア教育が必要とされる状況
  2 キャリア教育の基本的枠組み
  3 進路指導における発達的側面
  4 キャリア教育と教育課程の選択制
  5 キャリア教育の導入可能性について
第5章 教育経営ビジョンと感性
 第1節 教育課程改革と学校経営ストラテジーの考え方
  1 現在の教育課程改革の特徴
  2 学校経営ストラテジーの考え方
  3 学校経営にストラテジーの発想が必要となる状況
 第2節 総合的な学習の時間と学校機能の変容
  1 教育課程開発におけるストラテジー要因
  2 総合的な学習と学校機能の変容
 第3節 総合的な学習と教育経営ビジョン
  1 三つのキーワードと新たなPDS
  2 教育経営ビジョンの概念とその構造
 第4節 総合的な学習の時間導入による高等学校の教員研修の課題
  1 総合的な学習の時間に関する教員研修の課題と先行研究
  2 都道府県教育センター主催研修と校内研修との接続
  3 学校の自主性・自律性の確立と校内組織の改善
  4 本節のまとめと教員研修に関する今後の課題
第6章 感性とクロス・カリキュラム・コンピタンスに関する調査研究
 第1節 クロス・カリキュラム・コンピタンスの概念
  1 OECDによるCCC指標の開発とCCCの概念
  2 「生きる力」の概念とクロス・カリキュラム・コンピタンス
 第2節 クロス・カリキュラム・コンピタンス調査項目の改善
 第3節 クロス・カリキュラム・コンピタンス調査結果の分析Ⅰ・Ⅱ
  1 回答数および有効回答率
  2 政治・経済と公民に関する知識
  3 政治参加および女性の権利に関する質問
  4 学習機会の寛容に関する質問
  5 政治的議論と参加に関する質問
  6 社会的関心に関する質問
 第4節 クロス・カリキュラム・コンピタンス調査結果の分析Ⅲ
  1 忍耐・努力・能力認識に関する因子分析結果
  2 テスト不安・自己受容・集中力・学業成績
 第5節 本章の結論
第7章 感性と総合的な学習の時間の効果に関する調査研究
 第1節 調査研究の理論的枠組み
  1 調査研究の理論的背景
  2 総合的な学習の時間の効果としてのSelf-esteem
  3 総合的な学習の時間の効果としての自己効力感
  4 総合的な学習の時間の効果としての進路発達
  5 教育実践の測定に関する留意事項
 第2節 調査の枠組みおよび質問項目の構成
  1 質問項目の構成と調査対象
  2 構成概念妥当性と調査の方法
 第3節 総合的な学習の時間の効果に関する分析
  1 回答数および有効回答率
  2 総合的な学習の時間の効果aに関する分析
  3 総合的な学習の時間の効果bに関する分析
  4 大学進学希望率による比較
 第4節 総合的な学習の時間の効果と進路意識に関する分析
 第5節 総合的な学習の時間の効果としての自己効力感に関する分析
 第6節 総合的な学習の時間の効果としてのSelf-esteemに関する分析
 第7節 総合的な学習の時間で身に付いた能力(選択式)に関する分析
  1 総合的な学習の時間で身に付いた能力(選択式)
  2 総合的な学習の時間への取り組みの自己評価
 第8節 分散分析とパス解析による分析
 第9節 本章の結論
第8章 高等教育および中国素質教育と感性
 第1節 感性を高める大学教育カリキュラム
  1 「総合演習」と能動的感性
  2 感性を高めるカリキュラムの内容的側面
 第2節 参加型学習の導入による感性の育成
  1 看護・保育教育の授業改善と感性
  2 B校における授業改善の意義と先行研究の状況
  3 本節のまとめ
 第3節 中国素質教育と感性教育
  1 中国における素質教育の成立過程
  2 中国における現行の素質教育の内容
  3 素質教育の方法と教育課程
  4 中国における教育課程改革
  5 新教育課程の構成と授業時数
  6 我が国の総合的な学習の時間と中国の総合実践活動の類似性
終章 本研究の結論と今後の課題
 第1節 本研究の結論
 第2節 今後の研究課題と研究の発展性
The abstract of research
引用・参考文献目録
あとがき
調査票 総合的な学習の時間の効果に関する調査

著者山﨑保寿 著
発行年月日2005年01月15日
頁数348頁
判型 A5
ISBNコード978-4-7599-1470-2