初期ヘルバルトの思想形成に関する研究
教授研究の哲学的背景を中心として
定価:
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序章 研究の目的―痕跡と思想形成―
第一章 初期へルバルトの軌跡―教授研究の哲学的背景―
第一節 問題の所在―ヘルバルトの三つの顔―
第二節 ペスタロッチー研究の哲学的背景
(1) ヘルバルトの思想的水脈と先行研究の問題点
(2) ペスタロッチー研究の哲学的背景
第三節 初期へルバルトの軌跡―数学研究から教授研究へ―
第二章 大学時代の苦悩と模索―イエナ大学での経験(一七九四 ―
一七九六)―
第一節 ドイツ観念論の系譜とヘルバルト
(1) ドイツ観念論の系譜
(2)初期へルバルトとシェリングの軌跡
第二節 フィヒテ哲学との確執
(1) イエナ大学入学と「自由人協会」での活動
(2) 異なる経験―シェリングとのずれ―
(3) 虚無体験(一七九六年六月)
第三節 「絶対的自我」への問い
(1) シェリング研究(一七九六年九 ― 一ニ月)
(2) ドイツ観念論との距離
第三章 独自思想の萌芽(一七九七 ― 一七九九)―数学研究から教授への
接近―
第一節 苦悩と教育実践
(1) 旅立ち
l.スイスへ
2.スイス滞在
(2)若きへルバルトの祈り
l.「祈り」の概要
2.「祈り」の意義
(3)苦悩と模索―「教える」とは、「学ぶ」とは―
1.自ら学ぶ者としての苦悩
2.教え導く者としての苦悩
(4)「注意深さ」と「感情」の重視
第二節 独自思想の萌芽(一七九八)
(1)克服の予感
(2)新たな自我論の確信―「最初に問題となる知識学の構想」―
第三節 数学への取り組み
(1)数学研究の軌跡
(2)「絶対的なる」世界と数学
(3)数学による「絶対的自我」克服の試み
第四節 教授への接近
(1)家庭教師時代の数学教授
(2)教授への接近
第四章 ペスタロッチー研究の哲学的背景(一八〇〇 ― 一八〇二)
第一節 軌跡の交差点(一八〇〇)
(1)教育学者へルバルトの問題点
(2)ブレーメン滞在期における三つの契機
(3)学問的軌跡の交差点―「ブレーメン博物館での講義」
(一八〇〇)―
第二節 教授研究の哲学的端緒
(1)「注意深く見る」理論
(2)ヘルバルトの自我論と哲学的課題
第三節『ペスタロッチーの直観のABCの理念』(一八〇二)の哲学的背景
(1)認識の出発点としての数学
(2)数学を教えることの意味―概念の継続的把握の訓練―
(3)直観教授の哲学的背景
(4)一八〇二年の命題と教授研究
第四節 初期へルバルトの思想形成と教授
(1)初期ヘルバルトの軌跡と教授
(2)ヘルバルトにおける教授の意味
終章 初期へルバルト思想の水脈―思弁と感情―
第一節 思弁と感情
第二節 「自由人協会」とヤコービ
(1)シュテックとグリースのヤコービ訪問(一七九七年四月二九日 ―
五月二目)
(2)グリースの書簡―ヤコービのフィヒテ批判―
第三節 ヤコービかスピノザか
(1)軌跡―へルバルトとヤコービ―
(2)思弁と感情―「空虚な思考」の回避―
第四節 一七九〇年代の意味するもの
〈付録1〉 シュタイガー家の子どもたちに捧げる祈り
〈付録2〉 哲学との関係における倫理学と宗教の必要について
―ブレーメン博物館での講義 一八〇〇年 ―
〈付録3〉 若きへルバルトの足跡(一七九四 ― 一八〇二)
あとがき
〈資料:ヘルバルト関連文献〉
〈引用文献〉〈参考文献〉
人名索引・事項索引