アメリカ障害児公教育保障史
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序
序論 アメリカ公教育と障害児の教育
第一章 問題の所在と本研究の目的
第一節 問題の所在
(1)すべての障害児への公教育の保障
(2)「特別なニーズ」に応じた多様な教育形態
第二節 本研究の目的
第二章 先行研究と本研究の課題設定
第一節 先行研究
第二節 本研究の課題
第三章 本研究の方法
第一節 分析視点
第二節 史料
(1)連邦および州教育庁関係資料
(2)文献・図書類
(3)連邦議会公聴会記録
第三節 研究対象と時期区分の設定
第四節 概念規定と用語、注記
(1)概念規定と用語
(2)注記
本論 アメリカ公教育制度における障害児の教育保障に関する歴史的研究
第一章 聾唖院・盲院の成立と展開―公立学校制度における障害児教育の
成立前史
第一節 聾唖院・盲院と障害児教育の公教育化
(1)19世紀前半のアメリカ慈善救済事業と公教育の成立
1)救貧政策と慈善救済事業
2)近代公教育制度の成立
(2)聾唖院・盲院の創設
(3)障害児教育の公教育化
第二節 障害児義務就学法の制定
(1)義務就学法の制定
(2)障害児義務就学法の制定
1)障害児義務就学法制定運動と思想
2)障害児義務就学法の立法化とその効果
第二章 公立学校制度における障害児教育の成立と展開
第一節 公立通学制聾学校の成立
(1)公立通学制聾学校の創設
(2)口話法の導入と通学制学校
1)口話法の導入とクラーク聾学校の創設
2)寄宿制学校批判と通学制学校の成立
(3)ベル(Bell,A.G.)の通学制学校理念
第二節 公立学校制度における特殊学級の成立と展開
(1)公立学校制度内特殊学級の成立
(2)精神薄弱特殊学級設置の論理
(3)公立学校対象の明確化と白痴児・痴愚児等の排除
(4)特異児の分化、特殊学級の行政的把握―1911年連邦教育局調査
第三章 障害児義務就学法の普及と特殊学級制度の確立
第一節 障害児義務就学法の普及
(1)世紀転換期における不就学問題と親の就学意識
(2)障害児義務就学法の普及
(3)義務就学年限延長と障害児の教育
(4)就学状況改善策の展開
(5)障害児義務就学法と特殊学級
(6)就学義務免除規定による公教育からの障害児の排除
第二節 特殊学級制度の確立と特異児教育
(1)特殊学級に関する州法規定
(2)1930年代の特殊学級制度
1)州法での特異児の定義
2)学級設置規定に関する州間の比較
3)特異児学級への州援助
(3)州特異児教育行政の確立
第四章 第二次世界大戦後の障害児教育の展開と公教育
第一節 第二次世界大戦後の公立学校制度における特異児教育
(1)連邦政府の特異児教育政策
(2)障害児の教育機会の拡大
(3)親等の運動
第二節 学校教育および公民権運動と障害児教育
(1)公民権運動と隔離教育反対運動
(2)ヘッドスタート計画と初等・中等教育法
(3)初等・中等教育法と障害児教育
第三節 適切な公教育の保障を求める訴訟の展開
(1)公教育からの障害児排除規定と「無償公教育を受ける権利」
1)障害児の公教育からの法的排除の残存―就学義務免除規定
2)「無償公教育を受ける権利」の提起
(2)適切な公教育の保障を求める訴訟の展開
1)ウルフ訴訟とマーレガ訴訟
2)PARC訴訟
3)ミルズ訴訟
第四節 全障害児教育法と公教育の保障
(1)全障害児教育法の目標とその達成
1)全障害児教育法の目標
2)全障害児教育法の目標の達成状況
(2)全障害児教育法下の障害児教育の展開
1)統合教育の内容
2)統合教育の展開―教育の場の変化
(3)全障害児教育法の実施をめぐる各層の反応
―公聴会記録の分析から―
第五節 障害児教育保障と統合教育の現段階
(1)障害児教育保障と統合教育の現段階
(2)REI、インクルージョンとアメリカの障害児教育
(3)障害児教育法の改訂(1997)とインクルージョン
結論 総合的考察と今後の課題
第一章 総合的考察―アメリカ公教育制度における障害児教育保障の到達
段階
第一節 公立学校制度における障害児教育成立の背景と意義
第二節 障害児義務就学法の意義と役割
第三節 特殊学級の成立と制度的確立
第四節「すべての障害児」への公教育保障を可能とした判例の意義
第五節 全障害児教育法の歴史的意義
第六節 統合教育の帰着点
第二章 今後の課題
補論 ノーマライゼーション・脱施設化と公立学校での障害児教育
第一節 ノーマライゼーションと脱施設化運動の登場
(1)断種・隔離政策の破綻
(2)大統領会議報告『精神薄弱と闘う国家計画』
(3)ノーマライゼーション理念の登場
第二節 精神遅滞者の人権保障―法律と裁判
(1)精神薄弱者施設の実態と権利擁護のための訴訟運動
(2)権利保障、脱施設化政策の展開
1)脱施設化への抵抗と圧力
2)脱施設化、権利保障への政策の展開
3)全国公立施設長協会の脱施設化承認
(3)脱施設化の進展
1)脱施設化と教育の場の変遷
2)精神遅滞者の脱施設化
文献
あとがき