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アメリカ中等学校におけるホーム・エコノミックス教育の成立過程の研究

定価: 13,750 (本体 12,500 円+税)
わが国の家庭科教育の源流であるアメリカのホーム・エコノミックス教育について、19世紀末~1920年を対象に原資料を活用して、教科論の視点から成立過程を解明。

【著者略歴】
磯﨑尚子(いそざき たかこ)
1964年 東京都渋谷区生まれ
1994年 広島大学大学院教育学研究科博士課程後期単位修得退学
1994年 広島大学教育学部助手
1996年 鳴門教育大学学校教育学部助教授
1998年 富山大学教育学部助教授
目次を表示します。
まえがき
序章 本研究の目的と方法 
 第1節 研究の目的
 第2節 先行研究の概要
 第3節 研究方法
第1章 家政的教育の勃興 
 第1節 女子の家政的教育の萌芽
   1.実用的家事の伝授 
   2.家政的教育の萌芽
 第2節 ビーチャーの家政的教育論
   1.ビーチャーの思想的背景 
   2.ビーチャーの家政的教育論 
 第3節 家政の科学化運動
   1.産業発達と科学の実用化 
   2.トンプソンの物理学的家政思想
   3.ユーマンズの化学的家政思想
   4.アトウォーターの栄養学と科学的家政思想 
 第4節 中等学校における家政的教育
   1.家政的教育の状況 
   2.NEA中等学校教育に関する十人委員会と家政的教育
   3.NEAカレッジ入学資格委員会と家政的教育 
 第5節 LPCの家政的教育論の研究
   1. LPCの活動と性格 
   2.家政的教育の検討理由
   3.家政的教育構想の変容
 第6節 歴史的意義
第2章 ハウスホールド・サイエンス論―科学主義―の展開
 第1節 家政的教育の科学化
 第2節 科学主義のマーラットの構想
   1.マーラットの教育課程 
   2.グッドリッチの教科の一貫性
 第3節 科学主義のLPCの構想
   1.LPCの科学主義の教育課程
   2.家政的教育の定義と目的 
   3.家政的教育の教育的価値 
 第4節 科学主義のハウスホールド・サイエンスの確立運動
   1.LPCの構想に対する他団体の見解
   2.マーラットの科学主義の家政的教育の再主張 
   3.リチャーズの科学主義と衛生学
   4.マーラットとスネデン論争 
 第5節 科学主義のハウスホールド・サイエンスの確立
   1.LPC教育部門カレッジ入学資格検討委員会の設立
   2.ハウスホールド・サイエンスの目的
   3.ハウスホールド・サイエンスの教育課程 
   4.ハウスホールド・サイエンスのシラバス
   5.ハウスホールド・サイエンスとカレッジ入学資格
 第6節 ハウスホールド・サイエンスと科学諸科目の関連性 
   1.NEA『中等学校における科学の再編成』と家政的教育 
 第7節 科学主義の問題点
第3章 ドメスティック・アーツ論―技芸主義―の展開 
 第1節 手工教育の概念と普及 
   1.手工教育の概念
   2.手工教育における家政的教育
   3.手工教育から産業科教育
   4.デューイの作業論
   5.家政的ハンド・ワークの普及 
 第2節 ハンド・ワーク論争 
   1.LPCとNEAのハンド・ワーク論争
   2.NEAの家政的教育の位置づけ 
   3.LPCと手工教育協会の手工教育論争
   4.キーンのハンド・ワークと家政的教育
   5.ノートンのハンド・ワークと家政的教育
   6.ニューイングランド教育同盟のホーム・アーツ・トレーニング
 第3節 技芸主義のLPCの構想 
   1.『LPC特別委員会報告書』とハンド・ワーク
   2.ハンド・ワークの導入
   3.ハンド・ワークの教育的価値と技芸概念
 第4節 技芸主義のマーラットの構想 
   1.マーラットの技芸主義の目的と教育課程
   2.マーラットの技芸主義の教育的価値 
 第5節 技芸主義のドメスティック・アーツの確立 
   1.LPC教育部門ドメスティック・アーツ委員会設立
   2.ドメスティック・アーツの目的と領域
   3.ドメスティック・アーツの教育課程 
   4.ドメスティック・アーツのシラバス 
 第6節 技芸主義の限界と問題点
第4章 ホーム・エコノミックス教育論―科学主義と技芸主義の統合―の展開
 第1節 家庭経営による科学主義と技芸主義の統合 
 第2節 家庭経営の萌芽 
   1.ビーチャーの家庭経営
 第3節 リチャーズの優境学と家庭経営
   1.リチャーズの思想的背景
   2.リチャーズの衛生科学
   3.リチャーズの優境学と家庭経営 
   4.リチャーズの家政的教育論
 第4節 LPCの家庭経営 
   1.LPCの家庭経営
   2.AHEAの家庭経営
   3.NEAの家庭経営
 第5節 ホーム・エコノミックス教育の確立 
   1.NEA『学術用語委員会報告書』とホーム・エコノミックス教育
   2.AHEA『ホーム・エコノミックス教育のシラバス』
   3.ホーム・エコノミックス教育の性格と理念
第5章 職業教育への傾斜
 第1節 職業教育運動の興隆 
   1.手工教育から職業教育運動へ 
   2.職業教育運動とホーム・エコノミックス教育
   3.ホーム・エコノミックス教育のカレッジ入学資格と職業教育運動
 第2節 ホーム・エコノミックス教育の職業教育論争 
   1.ウィラードの貸金労働教育論 
   2.トールボットの主婦職業論 
   3.パーカーの現実問題論
   4.スネデンの職業教育論
   5.NSPI Eの職業教育論
   6.AHEAの職業教育論
 第3節 スミス・ヒューズ法の適用 
   1.『職業教育国庫補助に関する委員会報告書』とホーム・エコノミッ
     クス教育の職業教育論議 
   2.スミス・ヒューズ法制定過程
   3.スミス・ヒューズ法とホーム・エコノミックス教育 
 第4節 FBVEの職業教育論 
   1.FBVEのホーム・エコノミックス教育
   2.スミス・ヒューズ法制定以降のホーム・エコノミックス教育
 第5節 ホーム・エコノミックス教育の性格と理念 
第6章 中等学校ホーム・エコノミックス教育の確立
 第1節 確立運動の課題と展開 
   1. NEA『ハイスクールとカレッジの接続に関する九人委員会報告書』
     とホーム・エコノミックス教育
   2.NEA中等教育改造委員会『予備報告書』とハウスホールド・アーツ
 第2節 確立期ホーム・エコノミックス教育の性格 
   1.キーンのホーム・エコノミックス教育
   2. NEA中等教育改造委員会『中等教育の基本原理』とホーム・エコノ
     ミックス教育
   3. NEA中等教育改造委員会『ホーム・エコノミックス教育の再編成』
     とホーム・エコノミックス教育
 第3節 中等学校ホーム・エコノミックス教育の発展 
   1.中等学校の発展 
   2.ホーム・エコノミックス教育の発展 
   3.スミス・ヒューズ法制定以降のホーム・エコノミックス教育
   4.女性とホーム・エコノミックス教育 
 第4節 ホーム・エコノミックス教育の問題点 
終章
著者磯﨑尚子 著
発行年月日2000年03月15日
頁数362頁
判型 A5
ISBNコード978-4-7599-1202-9