博士論文・心理学・教育学など書籍・学術出版社|(株)風間書房

教科教授の法則性と人間性の教育

ドイツ民主共和国における哲学的教育学研究の反省的考察

定価: 19,800 (本体 18,000 円+税)
国家統制のため硬直していた旧東ドイツの教科教授研究の活性化に粘り強く努めたのは実は哲学者であった。人間研究に収斂した哲学的教育学研究の成果を辿る書。

【著者略歴】
舩尾日出志(ふなお ひでし)
1951年 大阪府八尾市生まれ
現在 愛知教育大学教育学部教授
目次を表示します。
序論 研究の意図と方法ならびに課題設定
 序章 東ドイツの哲学者による教育学研究の展開
   ―六〇年代から七〇年代前半にかけて―
  第一節 フンボルト大学の哲学学科における研究集団「哲学/教育学」の活動
  第二節 協議会シリーズ「教育学の哲学的諸問題」の経過と成果
  第三節 哲学者と教育学者の共同研究ゼミナール
第一部 哲学的教育学研究の前提としての基本的哲学的考察
 第一章 学問論的考察
  第一節 哲学と個別科学の一般的関係
  第二節 哲学と教育学の関係
  第三節 唯物論的・弁証法的発達論と教育学理論
 第二章 概念論的考察
  第一節 哲学における原理概念
  第二節 教育学のカテゴリーとしての「内容」と「方法」
  第三節 教育学の概念体系と哲学概念
第二部 教育学的法則についての哲学的考察
 第一章 合法則性と人格発達
  第一節 哲学と心理学の視点からの客観的合法則性
  第二節 個人の自由の進化と合法則性
  第三節 教授過程における生徒の人格発達の合法則性
 第二章 客観的社会法則と個人の行動
  第一節 訓育過程の法則とモラル規範
  第二節 客観的法則と主体的行為
  第三節 教育学の哲学的に重要な問題
  第四節 統計学的法則と個人の行動 
第三部 教科教授についての理論的考察
 第一章 一般陶冶と教科教授
  第一節 一般陶冶論
  第二節 物理学と一般陶冶
 第二章 弁証法と教科教授
  第一節 陶冶過程と訓育過程における弁証法
  第二節 自然認識における弁証法
第四部 人間性についての哲学的考察
 第一章 研究プロジェクト「生物心理社会的統一としての人間」
  第一節 人間の遺伝的基礎と社会的発達の関連
  第二節 「生物心理社会的統一としての人間」アンケート調査結果
  第三節 人間の個体発生の構造と力動性
 第二章 個性論の展開と限界
  第一節 フォイエルバッハに関する第六テーゼと個性論
  第二節 個性発達と時間
  第三節 哲学的人格論と史的唯物論
 終章 東ドイツ教育学における個性の敬遠と哲学的教育学者による克服
    努力
  第一節 個性への定位の意義
  第二節 個性パラダイムの形成における政治と教育科学と哲学の関連
  第三節 八〇年代の論議の批判的要約
著者舩尾日出志 著
発行年月日1999年02月15日
頁数524頁
判型 A5
ISBNコード978-4-7599-1133-6