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近代日本教員現職研修史研究

定価: 14,850 (本体 13,500 円+税)
戦前日本の現職教員を対象とした文部省や府県における政策や行政、さらには教師たちの教育研究活動の展開過程をたどり、戦前の現職研修の全体像を解明した新著。

【著者略歴】
佐藤幹男(さとう みきお)
1951年 宮城県生まれ
1974年 東北大学教育学部卒業
1981年 東北大学大学院教育学研究科単位取得退学
1981年 東北大学教育学部助手
1983年 仙台大学体育学部講師
1986年 仙台大学体育学部助教授
現在 仙台大学教授 博士(教育学)
目次を表示します。
まえがき
 序章 研究の課題と方法
第Ⅰ部 現職教育の模索
 第一章 学制期における現職教育
   第一節 近代学校創設期の教員
   第二節 教員養成の開始と現職教育
   第三節 教員養成機関の整備と現職教育
   第四節 地域における現職教育の実施と指導監督機関の設置
 第二章 宮城県における教員養成の開始と現職教育
   第一節 伝習学校の創設と講習
   第二節 仙台師範学校における教員演習会
   第三節 教員演習会の制度化と巡回訓導の設置
   第四節 地域における教員の相互研修の開始
 第三章 教育令期における現職教育
   第一節 教員資格制度の整備と現職教育
   (一)教員資格制度の整備
   (二)検定試験と教員講習
   第二節 第二次教育令体制下の教員改良政策
   (一)教員改良政策の具体化
   (二)府県における教員改良策の実施
   (三)教員改良策実施上の諸課題
 第四章 宮城県における現職教育の組織化
   第一節 現職教育の組織化
   (一)教員演習会の組織化と教則伝習
   (二)教員演習会と教育会
   第二節 教員研修の体制化
   (一)小学督業の設置と教員研修
   (二)教育会の組織化と教員講習
第Ⅱ部 現職教育の確立
 第五章 教員資格法制の整備と教員需給の状況
   第一節 教員資格法制の整備
   第二節 教員需給の状況
 第六章 師範学校における教員講習の発展
   第一節 小学校教員講習料の制度化
   第二節 発足当初の小学校教員講習料の状況
 第七章 地方視学機関の整備と現職教育
   第一節 地方視学機関の整備
   第二節 地方視学機関と現職教育
 第八章 地方における現職教育の展開
   第一節 地方における教員講習の概要 
   (一)公設講習会
   (二)私設講習会
   (三)講習の目的
   (四)講習会実施状況(宮城県における事例)
   第二節 地方における現職教育の展開
   (一)学力向上・補習を目的とした講習等
   (二)教員養成を目的とした講習会
 第九章 教員需給対策と教員講習の発展
   第一節 教員需給の状況と教員補充策
   第二節 小学校教員講習料と教員資格
   第三節 講習会と教員資格
   (一)私設教員講習所
   (二)公設教員講習所
   第四節 教員講習の奨励策
 第一〇章 小学校教員講習料の発展
   第一節 小学校教員講習料の設置状況
   第二節 一九〇〇年代の小学校教員講習料の概要
 第一一章 義務教育年限延長と現職教育
   第一節 義務教育年限延長と正教員補充問題
   第二節 学力補習臨時講習会の実施
第Ⅲ部 現職教育の展開 
 第一二章 大正期における現職教育政策と文部省主催小学校教員講習会
   第一節 大正期における現職教育政策
   (一) 臨時教育会議と教員改良策
   (二) 文政審議会と師範学校専攻科
   第二節 文部省主催小学校教員講習会の実施
 第一三章 大正期における小学校教員講習料の整備
   第一節 教員養成を目的とした講習料
   第二節 学力補習を目的とした講習料
 第一四章 教員の研修活動の多様な展開
   第一節 講習会(夏期講習会)
   第二節 教員研究会
 第一五章 新教育運動と現職教育
   第一節 師範学校附属小学校と現職教育
   (一)師範学校附属小学校の研究活動と現職教育との関わり
   (二)師範学校附属小学校の現職教育活動
   第二節 新教育運動と校内研修
 第一六章 昭和戦前期における現職教育政策の概況
 第一七章 教員講習と教員供給
   第一節 教員講習と教員資格
   第二節 師範学校における教員講習
   (一)小学校教員講習料の役割の終焉
   (二)本科正教員講習
 第一八章 現職教育の改革構想
   第一節 民間を中心とした現職教育改革構想
   第二節 教育審議会における現職教育改革構想
 第一九章 国民学校令体制と現職教育
   第一節 国民学校制度の発足と伝達講習
   第二節 師範教育令改正と研究科
 第二〇章 「錬成」・「修練」と「研修」
   第一節 教員再教育と「研修」
   第二節 国民「錬成」と「研修」
   第三節 中等・高等教育における「修練」課程と「研修」
   第四節 植民地における皇民化政策と「研修」
 終章 戦前における現職教育・教員研修の意義と限界 
あとがき
 表一覧
 人名索引
 事項索引
著者佐藤幹男 著
発行年月日1999年02月28日
頁数450頁
判型 A5
ISBNコード978-4-7599-1131-2