ルソーの教育思想
利己的情念の問題をめぐって
定価:
14,300
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13,000
円+税)
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凡例
序章 『エミール』における実例的挿話
―本書の課題設定のための予備的考察―
第1節 自由の外見を残した隷属状態
第2節「私の生徒」と「貴方がたの生徒」
第3節 著者と読者の共犯関係―疑似契約
小結―本書の課題と構成
第一部 17・18世紀フランスにおける利己的情念
第一章 自我は憎むべきか―17・18世紀フランスにおける
「人間の心の解剖学」と人間本性の復権―
第1節 邪欲と慈愛―「利己愛の偽装」
第2節 自己認識と幸福―「啓発された自己愛」
第3節 良心の信仰と誠実―「分別のある自己愛」
小結
第二章 フランス啓蒙思想における利己的情念と社会秩序の創出
第1節 普遍的道徳と道徳のカテキズム
第2節 サン=ランベールの『普遍的カテキズム』
第3節 普遍的道徳における名誉心の意義
小結
第三章 ルソーにおける利己的情念と「人間の本源的善性」論
第1節 偽りの仮面―ルソーの人間疎外論
第2節 人間の本源的善性の証明と「自己愛」概念の導入
第3節 人間本性を擁護する弁神論
小結
第一部の結論
第二部 ルソーの人間形成論
第一章 幸福の教育論
第1節 消極的教育
第2節 自然人の幸福
第3節 消極的教育の限界
小結
第二章 自然人から有徳人へ
第1節 人間の脱自然化と良心の覚醒
第2節 自己愛の変容
第3節 有徳人の至福
小結
第三章 不遇な有徳人
第1節 孤独な人たち
第2節 人間嫌い
第3節 智恵の小島
小結
第二部の結論
第三部 ルソーの公民形成論
第一章 公民形成の課題
第1節 共通の苦と共通の利害
第2節 自己優先と法
第3節 ジュネーヴの公民
小結
第二章 ルソーの公民形成論の構造
第1節 利己愛から祖国愛へ
第2節 衆人監視の共和国
第3節 ルソーの公民形成論における利己的情念
小結
第三章 祖国愛の排他性
第1節 祖国愛と人類愛
第2節 疑似世界市民批判
第3節 永久平和論批判
小結
第三部の結論
終章 関係の中の人間
註
文献表
あとがき