教育学における神話学的方法の研究
教育の神話学のための基礎理論とわが国の「一人前」観念の神話学的探求
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はじめに
第一部 現代教育学における神話学的教育研究の意義
序章 問題提起
第一節 外国研究、言説と現実の乖離、そして「教育」学
第二節 新たな枠組みを求めて―方法の適用から方法の精査へ
註
第一章 八〇年代ドイツ教育学におけるポスト・モダンの受容
―その概観、評価、展望
第一節 はじめに
第二節 ポスト・近代教育学
第三節 ポスト・モダンの部分的な、ないしは冷静な受容
第四節 ラディカルなポスト・モダンの受容
第五節 ポスト・モダンの教育学への批判
第六節 九〇年代へ向けての展望―リスク知、神話学、美学
註
第二章 D・レンツェンの教育の神話学の特質とその適用可能性について
―脱神話(学)化と再神話(学)化、近代プロジェクトと
ポスト・モダンの間での教育神話の歴史的再構成
第一節 はじめに
第二節 教育の神話学の特質
1 その分析結果―世代関係の消滅と教育(学)の終焉
2 神話学的方法
第三節 レンツェンへの批判
第四節 神話学的方法の意義と適用可能性について
註
第二部 わが国における「一人前」観念の神話学的探求
第一章 わが国における「一人前」と人間変容に関する神話学的考察
第一節 はじめに
第二節 類型1―死と再生の循環の中の死すべき人間
l 縄文中期以降の人間変容と「一人前」
2 文武天皇以前の人間変容と「一人前」
第三節 類型2―ケガレなき準直線的時間の中の上昇
l 元明天皇以降の人間変容と「一人前」
2 中世民衆の人間変容と「一人前」
3 近世的村落の人間変容と「一人前」
第四節 類型3―直線的時間における「一人前」の消滅
l 準直線的人間変容過程の記憶
2 高度経済成長期以降における直線的人間変容と「一人前」の消滅
第五節 まとめ―「一人前」の未来
註
第二章 「気」の概念と日本的教育学
―日常的教育目的としての日本的「気」の形成に関する分析
第一節 はじめに
第二節 日本的自己モデル―土居健郎『「甘え」の構造』より
1 二つの主体―ヒステリーか?
2 「気」―内なる子供
3 自己のAutomatic Safety Mechanism
4 「気」を形成する社会的要因
5 Iとme
6 「気」の功罪
7 「気」の概念規定
第三節 「気」と日本の教育(学)
註
第三章 日本的な「自己」と教育の三層構造に関する試論
第一節 はじめに
第二節 日本的「自己」の三層構造
第三節 日本的教育の三層構造
第四節 第二層の教育―甘えと自立の弁証法
第五節 ハビトゥスか?
第六節 三層間の相互関係
第七節 日本的教育(学)の成立基盤の解体過程
第八節 展望
註
結語
引用・参考文献一覧
あとがき