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「エスノ・認知的パラダイム」による教師効果研究

定価: 20,900 (本体 19,000 円+税)
アメリカの教師効果研究を分析、「P-Pパラダイム」の弱点を論証。新たな「エスノ・認知的パラダイム」を提案しエスノグラフィー法とパス解析でその有効性を立証。

【著者略歴】
平山満義(ひらやま みつよし)
1945年 福島県に生まれる
1975年 東京教育大学大学院博士課程修了
現在 上越教育大学教育方法講座教授(教育学博士)
目次を表示します。
はじめに
凡例
目次
【Ⅰ部 理論編】
1章 序論
 1節 問題の背景
 2節 本研究の目的
 3節 本研究の立場
 4節 本研究の考察範囲
 5節 本研究の研究方法
 6節 主な先行研究の概況
2章 教師効果研究をレビューするための諸概念
 1節 教師効果の概念としての検討
 2節 パラダイム概念によるレビューの正当性
 3節 パラダイム概念とその類概念
 4節 研究の変遷を見るためのパラダイム概念
 5節 研究の方向づけとしてのパラダイム概念の特性
 6節 教師効果研究におけるパラダイム概念の機能
3章 パラダイムとして見た教師効果研究
 1節 4つのパラダイムの研究特性
 2節 研究発表量からみた研究パラダイム
 3節 パラダイム別の要因関係図
  1項 P-Pパラダイム
  2項 認知媒介的パラダイム
  3項 生態学的パラダイム
  4項 エスノグラフイー的パラダイム
4章「P-Pパラダイム」と他パラダイムの関係
 1節 「P-Pパラダイム」の概観
 2節 「P-Pパラダイム」による組織的な教師効果研究
 3節 「P-Pパラダイム」の隆盛から衰勢へ
 4節 「文脈変数」と「実験」研究の展開
 5節 「P-Pパラダイム」による研究の衰退
 6節 「修整P-Pパラダイム」の衰勢と「認知媒介的パラダイム」
 7節 「エスノグラフイー的パラダイム」の特徴
 8節 「生態学的パラダイム」と「P-Pパラダイム」
5章「fLPパラダイム」による効果要因の特定
 1節 「P-Pパラダイム」による教師効果要因の検証
 2節 効果要因の判定
  1項 「PRC×PRD」セット
  2項 「PRE×PRC」セット
  3項 「PRE×PRD」セット
  4項 全体考察
6章「P-Pパラダイム」におけるシステム観察法
 1節 「P-Pパラダイム」とシステム観察法の関係
 2節 「P-Pパラダイム」の基本的問題
 3節 システム観察法の基本的問題
 4節 システム観察法の基本的特性
  1項 システム観察法の定義
  2項 システム観察法の目的
  3項 観察システムの種類と特性
7章 システム観察法における観察者の問題
 1節 表象過程としての観察行為と誤差要因
 2節 表象過程における誤差生成
 3節 観察者が生成する誤差の回避
 4節 観察者の選抜と訓練
  1項 観察者の適性と選抜
  2項 観察者の訓練過程と効果
  3項 観察システムの選択利用規準
 5節 観察者一敦と信頼性
  1項 観察者一致率の問題点1
  2項 観察者一致の精度を上げるための条件
  3項 観察者一致の計算式の修正
8章 システム観察法における被観察者の問題
 1節 観察者効果による行動の不安定性
 2節 変動要因としての行動の安定性
 3節 信頼性のある教師生徒行動と安定性
  1項 信頼性のある教師・生徒行動データ
  2項 2種類の不安定性と比較次元
  3項 安定性の指標
  4項 比較次元の操作と安定性
 4節 比較次元からみた教師生徒行動の安定性
  1項 教材と安定性
  2項 観察期間と安定性
  3項 観察回数と安定性
  4項 教職経験と安定性
  5項 安定性と教師効果
  6項 まとめ
 5節 教師生徒行動の安定性と将来の課題
9章 システム観察法における観察道具の問題
 1節 観察道具に帰属する誤差
 2節 開発された観察システムの特性
  1項 検討の基本的視点
  2項 「観察システムのデータベース」による分析
 3節 観察項目の独立性と一般性
  1項 観察項目の定義
  2項 理論と項目の対応
  3項 項目による観察対象の包摂性次元性
  4項 項目の代表性(集約性)と独立性(弁別性)
終章「エスノ認知的パラダイム」の提唱理由と特徴
 1節「エスノ認知的パラダイム」の提唱理由
 2節「エスノ認知的パラダイム」の特徴
 3節 エスノグラフイー的方法の意義と可能性
 4節 認知処理過程の分析の意義と可能性
【Ⅱ部 実証編】
1章 「エスノ認知的パラダイム」による教師効果研究の予備的研究
 1節 実証的研究のための全体計画
 2節 認知媒介的方法による教師効果研究のための予備的研究
  1項 研究目的
  2項 研究方法
  3項 研究手続き
  4項 結果と考察
  5項 まとめ
 3節 観察単位のための予備的研究
  1項 二つの観察単位の特徴
  2項 研究目的
  3項 研究方法
  4項 分析手続き
  5項 結果と考察
  6項 まとめ
  7項 分析結果の解釈上の問題点
  8項 課題と本研究で使用する観察単位
 4節 「エスノ認知的パラダイム」のための予備実験
  1項 問題と目的
  2項 研究方法
  3項 結果と考察
  4項 予備実験から得た問題点とその改善
2章「エスノ認知的パラダイム」による教師効果研究のための実証的研究
 1節「エスノ認知的パラダイム」による本実験の課題
 2節 本実験の目的と仮説モデル
  1項 目的
  2項 仮説1に対応する仮説モデルの解説
  3項 仮説2に対応する仮説モデルの解説
 3節 本実験の方法
  1項 エスノグラフイー的方法による学級環境群の仮決定
  2項「学級風土」による実験群の仮決定
  3項 実験群の本決定
  4項 データ採集手続き
 4節 結果
  1項「学級風土」及び「学習者の教師行動認知」が「学習結果」に与える効果
  2項 実験群別に見た「学級風土」「学習者の教師行動認知」が「学習結果に与える効果
  3項 「支援群」と「抑制群」の各因果係数の対照
  4項 「教師行動」が生徒の「学習ストラテジー」の媒介を経て「学習結果」に与える効果
  5項「教師行動」及び「学習ストラテジー」が「学習結果」に与える効果
 5節 結論
3章「エスノ認知的パラダイム」による効果要因のための検証研究
 1節「エスノ認知的パラダイム」による教師効果の検証
 2節 検証実験の目的と仮説モデル
  1項 目的
  2項 仮説モデルの設定
 3節 検証実験の方法
  1項 データ採集法と日程
 4節 結果
  1項 学級風士別実験群の判定結果
  2項「学級風土」及び「生徒の教師行動認知」が「学習結果」に与える効果の検証
  3項 学級風土群から見た「学級風土」「学習者の教師行動認知」が「学習結果」に与える効果の検証
 5節 検証実験の結論
終章 まとめと今後の課題
 1節 本研究全体のまとめ
 2節 今後の課題
おわりに
【注引用参考資料編】
 注
 引用文献
 参考文献
【補足資料編】
 補足資料
著者平山満義 著
発行年月日1996年12月15日
頁数578頁
判型 A5
ISBNコード978-4-7599-0998-2