博士論文・心理学・教育学など書籍・学術出版社|(株)風間書房

アメリカ新社会科の研究

社会科学科の内容構成

定価: 15,400 (本体 14,000 円+税)
1960~70年代、多くの社会科学者が創造に努力を傾注したアメリカ新社会科、特に社会科学科の内容構成原理の解明を通して「社会科とは何か」を考究した好著。

【著者略歴】
金子邦秀(かねこ くにひで)
1950年 神奈川県横浜市に生まれる
1973年 早稲田大学第一文学部日本史学専攻卒業
1975年 広島大学大学院教育学研究科修士課程修了
1977年 同上博士課程中途退学
1977年 同志社大学文学部助手、のち専任講師、助教授
1989年 同志社大学文学部教授
1994年 博士(教育学)
目次を表示します。
序章 本研究の意義と方法 
 第一節 研究主題
 第二節 本研究の特質と意義
 第三節 研究方法と本論文の構成 
第一章 アメリカ新社会科と社会科学教育
 第一節 アメリカ新社会科の性格 
  一 アメリカ新社会科の成立・発展・衰退と再評価
  二 アメリカ新社会科の性格
 第二節 社会科学科教育内容構成の課題と類型
  一 これまでの新社会科の類型論とその検討
  二 社会科学科内容構成の課題と類型
第二章 単一社会科学型の内容構成
 第一節 内容構成の課題と事例
 第二節 全体構成―「ホルト社会科」
 第三節 分析的社会科学に基づく科目・単元構成―『比較政治システム』
  一 「ホルト社会科」の『比較政治システム』
  二 内容構成の理論的基礎
  (一)比較政治学の成立
  (二)マクリディスの理論
  (三)比較政治学と政治学習 
  三「ホルト社会科」第9学年1学期『比較政治システム』の内容構成 
 第四節 総合的社会科学に基づく科目・単元構成―『西洋社会の形成』
  一 『西洋社会の形成』の全体構成 
  二 「歴史研究法」 
  三 分析的質問 
  四 「歴史研究法」それ自体を教授・学習する単元構成
    ―「歴史研究への導入」を事例として
  五 総合的社会科学に基づく単元構成―『西洋社会の形成』
     第3章「ルネサンス」を事例として
 第五節 内容構成の論理と問題点 
第三章 複合社会科学型の内容構成 
 第一節 内容構成の課題と事例 
 第二節 複合社会科学型に基づく教科・単元構成
     ―「ハーコート社会科学」
  一 全体構成―「ハーコート社会科学」
  (一)全体の内容構成 
  (二)スコープとシークエンス 
  (三)各学年の内容 
    1.幼稚園―アメリカ合衆国民の祖国―
    2.第1学年―私と私たち―
    3.第2学年―他の人々―
    4.第3学年―コミュニティ―
    5・第4学年―社会的行動と相互作用―
    6.第5学年―人々の行動の文化的背景―
    7.第6学年―人間と行動システム―
  (四)「ハーコート社会科学」の全体的特徴 
  二 「ハーコート社会科学」の単元構成 
  (一)単元構成の類型 
  (二)社会科学的概念対応事実教授型の単元構成―幼稚園単元3
     「ガーナ」を事例として
  (三)社会科学的概念教授型の単元構成―第2学年単元7
     「あなたの環境を使うこと」を事例として
  (四)社会科学的概念・価値教授型の単元構成―第6学年単元3
     「社会と相互作用している集団」を事例として
    1.単元の目標―社会学の概念とそれに関連した価値の教授
    2.単元の全体的特徴
    3.小単元第4節「一つの社会の中で伝承された地位」(インド)の授業構成
    4.社会科学的概念・価値教授型の単元構成の意義と特質
 第三節 複合社会科学型に基づく科目・単元構成
      ―「フィールド中等社会科」の『合衆国史のさまざまな見方』
  一 『合衆国史のさまざまな見方』の全体構成 
  二 『合衆国史のさまざまな見方』の単元構成 
  (一)総合的社会科学に基づく単元構成―単元1「再統合期を通じての
     アメリカ」を事例として
  (二)分析的社会科学に基づく単元・授業構成―単元4「アメリカの経済」第18章「戦時と繁栄」を事例として 
  三 教材の中での社会科学的見方の深化のさせ方 
  (一)「拡大されたテーマ」の方式 
  (二)「深い取り扱い」の方式 
 第四節 内容構成の論理と問題点
第四章 統合社会科学型の内容構成 
 第一節 内容構成の課題と事例
 第二節 全体構成―「フィールド初等社会科」
  一 「フィールド初等社会科」の全体的特色 
  二 「フィールド初等社会科」の各学年の内容
 第三節 事象統合に基づく科目・単元構成
       ―「フィールド初等社会科」第7学年『人類の冒険』
  一 『人類の冒険』の科目の全体構成
  二 事象統合に基づく単元構成 
  (一)事象統合による概念構造とその指導法 
  (二)事象統合に基づく単元構成―単元9「技術と20世紀」の
     24章「共産主義、民主主義、及び第三世界」を事例として
  三 『人類の冒険』の探究プロセス 
  四 統合社会科学型の内容構成を支える教材―『人類の冒険』の教材の検討
 第四節 内容構成の論理と問題点
第五章 総合社会科学型の内容構成 
 第一節 内容構成の課題と事例
 第二節 総合社会科学型に基づく教科・単元構成―「シルバー社会科学」
  一 全体構成―「シルバー社会科学」
  (一)全体の内容構成
  (二)スコープとシークエンス
  二 各学年の内容と全体的特徴 
  (一)各学年の内容 
   1.第1学年『家族の中の生活』
     ―社会的集団の基礎である家族の学習―
   2.第2学年『コミュニティの生活』―人間の生活の基本的な場
     であるコミュニティの学習―
   3.第3学年『人々と資源』―人々の生活を支える資源の学習―
   4.第4学年『諸地域の人々』―世界の諸地域と人々の生活の学習―
   5.第5学年『人々とアイデア』―人間とその環境、生活を変えてきた
発明やアイデアの学習―
   6.第6学年『アメリカの人々』―南北両アメリカについての学習―
   7.第7学年『人々と変化』―人々に変化をもたらす原因とこれらを
     探究する仕方の学習―
   8.第8学年『これがわれわれの世界だ』―地球・人間・社会と未来
     についての学習―
  (二)「シルバー社会科学」の全体的特徴 
 第三節 社会諸科学の共通の概念に基づく科目・単元構成―「シルバー
社会科学」 
  一 単元構成の類型 
  二 社会諸科学の共通概念対応事実教授型の単元構成―第2学年
    『コミュニティの生活』の単元6「コミュニティはルールを作る」を    事例として 
  (一)単元の内容構成とその特色 
  (二)単元を支える社会諸科学の概念 
  三 社会諸科学の概念教授型単元―第6学年『アメリカの人々』
の単元1「文化を探る」の第5章「ヨーロッパの人々
     アフリカの人々が新世界に来る」を事例として
 第四節 内容構成の論理と問題点 
第六章 総合社会・自然科学型の内容構成 
 第一節 内容構成の課題と事例
 第二節 総合社会・自然科学型に基づく教科・単元構成―「ホウトン
社会科」
  一 全体構成―「ホウトン社会科」
  (一)全体の構成 
  (二)四つの学際的な概念に基づくスコープとシークエンス 
    1.四つの学際的な概念
    2.スコープとシークエンス
  二 各学年の内容と社会諸科学の概念 
  (一)各学年の内容 
    1.幼稚園『私』
    2.第1学年『われわれがすること』
    3.第2学年『われわれのまわりの世界』
    4.第3学年『われわれはだれなのか』
    5.第4学年『惑星地球』
    6.第5学年『合衆国』
    7.第6学年『人々の生活様式』
  (二)「ホウトン社会科」のカリキュラムの意義と特質 
    1.「ホウトン社会科」の学年段階的特徴
    2.各学年で教授・学習される社会諸科学の概念
 第三節 集団・環掛こ基づく科目・単元構成
  一 集団に基礎を置く単元構成―第3学年『われわれはだれなのか』の
    単元3「集団とは何か」を事例として
  二 環境に基礎をおく単元構成―第4学年『惑星地球』の単元4
    「あなたの周りの水」を事例として 
  三 ミクロからマクロへの単元構成―第5学年『合衆国』の単元4
    「グローバル・コミュニティにおける合衆国」を事例として 
  四 集団・環境に基づく単元構成―第6学年『人々の生活様式』
    の単元3「どのように文化は多様化し変化するか」を事例として
 第四節 内容構成の論理と問題点
第七章 社会科学科内容構成の論理と問題点
終章 アメリカ新社会科の特徴と問題点
資料及び参考文献
あとがき
著者金子邦秀 著
発行年月日1995年12月25日
頁数340頁
判型 A5
ISBNコード978-4-7599-0956-2